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メイ首相に退陣の危機-閣僚級重鎮が辞任、閣内造反も

更新日時
  • 1922年委員会のブレイディ委員長は24日に首相と会談する予定
  • 保守党のレッドソム下院院内総務は22日に辞任を表明した
メイ首相

メイ首相

Photographer: Tolga Akmen/AFP
メイ首相
Photographer: Tolga Akmen/AFP

メイ英首相が24日に退陣の日程を発表する見通しだと英紙タイムズとデーリー・メールが23日に報じた。与党保守党の閣僚級の重鎮が辞任する一方、欧州連合(EU)離脱を巡る造反の動きが拡大し、首相が退陣に追い込まれる見通しが濃厚となった。

  与党の現職議員で構成する保守党議員委員会(1922年委員会)のブレイディ委員長は記者団に対し、24日に首相と会談する予定だと述べた。ブレイディ氏は同委の執行部と今後の対応を協議する。

  メイ首相の求心力は22日時点で目に見えて低下した。首相の下院での発言に与党議員らはほとんど注意を払わず、EU離脱で新たな「思い切った」提案を首相が示したにもかかわらず、多くの議員は議場に姿を見せることすらなかった。

  保守党のレッドソム下院院内総務はこの日辞任を表明した。レッドソム氏はメイ首相に宛てた書簡で、政府のアプローチが2016年の国民投票の結果を履行できるとはもはや考えられないと伝えた。メイ首相は「失望している」が、EU離脱の実現に引き続き集中すると首相官邸は説明した。

  メイ首相は「EU離脱協定法案」の可決に向け、2回目の国民投票実施について議会に諮ることを提案したが、この最後の抵抗とも言うべきプランを葬り去るため、レッドソム氏と他の閣僚らは22日に多くの時間を費やし、非公式の協議を行った。

  メイ政権内の離脱推進派の閣僚らが造反に向け連携を話し合う一方、党首選を管理する1922年委員会は、首相の退陣を容易にする党規の改正を行うかどうか22日午後の会合で検討した。

  離脱強硬派が次期首相に就任し、打撃を和らげる合意なしに英国がEUを離脱することになりかねないとの見通しに投資家が身構える中で、ポンド相場はこの日下落した。

  EU離脱協定法案を下院で通過させるため、メイ首相がEUとの関税同盟への一時的残留や再国民投票の可能性を盛り込んだ提案を21日に発表したことが、混乱の引き金となった。首相の新たな提案を聞いた離脱推進派の閣僚らは、閣内合意に反する内容に衝撃を受けた。

  レッドソム氏はメイ首相に宛てた書簡の中で、「今回の提案を通じて、英国が真の主権国家になるとは信じ難い。2回目の国民投票が危険な世論の分断を招くと私はずっと主張してきたが、そのような譲歩を政府が積極的に進めることは支持できない」と言明した。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、今の形のままでEU離脱協定法案が閣内で支持される見込みはない。ゴーブ環境・食料・農村相やバークレイEU離脱担当相といった閣僚らの不満は特に強く、6月第1週に法案を下院採決に付す予定を取りやめるべきだと考えているという。

When Britain Has a New Leader But Still No Deal

原題:May’s Premiership Hangs by Thread as Leadsom Quits Over Brexit
Pro-Brexit Cabinet Minister Leadsom Resigns From U.K. Government(抜粋)

(首相が24日に退陣日程を発表するとの英紙報道を追加して更新します.)
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