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Photographer: Bloomberg/Bloomberg

米利下げの選択肢、実際に議論あったか-FOMC議事要旨の注目点

  • 年内利下げ観測広がるも現時点で必要性見当たらないとパウエル議長
  • クラリダ副議長は保険としてのグリーンスパン議長時代の利下げ言及
The Marriner S. Eccles Federal Reserve building stands in Washington, D.C., U.S., on Monday, April 8, 2019. The Federal Reserve Board today is considering new rules governing the oversight of foreign banks. Chairman Jerome Powell said the Fed wants foreign lenders treated similarly to U.S. banks.
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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、市場に広がる利下げ観測を巡り、現時点でその必要性は見当たらないとしてくぎを刺してきた。前回の連邦公開市場委員会(FOMC)で実際に利下げの選択肢が議論されたのかどうか、最新のFOMC議事要旨で示されることになりそうだ。

  FRBは米東部時間22日午後2時(日本時間23日午前3時)、今月1日まで2日間開いたFOMC会合の議事要旨を公表する。会合では金利据え置きを決めるとともに、将来の金利の動きを検討するのに当たり、辛抱強く臨む姿勢を堅持した。

Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision

記者会見したパウエル議長(5月1日)

Photographer: Anna Moneymaker/Bloomberg

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は「一種の保険として、もしくはインフレ率が低過ぎることを理由としての利下げについて、何がその必要条件となるか、何らかの議論があったのか見てみたい」と指摘。「もちろん完全にクリアにされることはないだろうが、行間を読むことに興味が湧きそうだ」と語った。

  年末までの米利下げを織り込む投資家には、前回FOMCで何らかの議論が行われたのではないかと期待するだけの理由がある。

  クラリダFRB副議長は4月11日、CNBCとのインタビューで、米金融当局が景気拡大を持続させるために、グリーンスパン議長時代の1995年や98年のケースのように、「保険としての利下げ」を時々行ってきたと説明。シカゴ連銀のエバンス総裁はその数日後、コアのインフレ率が1.5%に鈍化すれば、利下げが必要になるかもしれないとの見方を示した。

  米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食料品とエネルギーを除くコア指数の上昇率が3月時点で前年同月比1.6%に鈍化した。

  パウエル議長は1日のFOMC後の記者会見で、保険としての利下げ実施の可能性に否定的な姿勢を表明。現状は95年当時とは「大いに異なる」とし、利上げと利下げの「いずれの方向にも、動くだけの強力な論拠は見当たらない」と述べた。

  インフレ率が2%の当局目標を下回っていることについても、「一過性」の要因によるものであるかもしれないとして深刻視しない立場をパウエル議長は示しており、前回会合でどの程度の当局者がこうした議長の見方を共有していたのかも注目点だ。

  JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は議事要旨に関し、「インフレを巡って踏み込んだ議論があったことが示されるのではないか。『一過性』の要因によるとのパウエル議長の見解がFOMC全体を代表するものなのか、その一部にすぎないのか検証してみたい」とコメントした。

U.S. money markets see lower rates in the year ahead

原題:Fed Might Shed Clues on Debate Around Rate Cut: Minutes Preview(抜粋)

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