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原田日銀委員:消費増税が景気後退・物価引き下げる可能性

更新日時
  • 消費増税は物価が順調に上昇していくためのハードルの一つ
  • GDPの数字もって回復しているとは言えない、景気は微妙な段階

日本銀行の原田泰審議委員は22日、長崎市内で講演し、消費増税が実施されれば、景気を後退させ、需要減が物価を引き下げる可能性があるとの見方を示した。

  原田委員は、「物価が順調に上昇していくためにはいくつかのハードルがある」として、現在の景気状況の難しさに加え、消費増税と関連した物価下落を挙げた。

  その上で、足元の景気動向については外需と生産の減少に対して、設備投資の消費の内需は何とか踏みとどまっているとしながらも、現状、下方リスクが高まっていると指摘。景気が悪化し、2%物価目標の長期的達成困難になるなら、躊躇(ちゅうちょ)なく緩和強化が必要だと語った。

Bank Of Japan Board Member Yutaka Harada Interview

日銀の原田泰審議委員

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg *** Local Caption *** Yutaka Harada

  自民党の萩生田光一幹事長代行は先月、6月の日銀企業短期経済観測調査(短観)などで示される経済情勢次第で10月の消費増税は延期もあり得るとの認識を示した。13日発表の3月の景気動向指数では、基調判断が景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」に下方修正された。20日速報値が発表された1-3月実質GDP(国内総生産)は、前期比年率2.1%増と事前予想を大きく上回った。

  その後の会見では、「GDPは高い数字だったが、輸入減少と在庫によるものであり、この数字をもって回復しているとは言えない」と指摘。「景気は非常に微妙な段階にある」とした上で、そうした時期に「消費増税をすることによる景気後退のリスクは当然ある」と語った。

  追加緩和の手段については「金利と量と質と、フォワードガイダンスをさらに長くすることも考えられる」と指摘。その効果は「十分にある」と述べた。日銀は4月25日の金融政策決定会合で、フォワードガイダンスを「当分の間、少なくとも 20年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」と明確化した。
   

(5段落以降に記者会見での発言を追加して更新します.)
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