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メイ首相に「離脱協定法案」断念と数日以内の退陣求める圧力

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  • 再国民投票を巡る首相の提案は各方面から直ちに拒否された
  • 法案通過の望みはほとんどないと首相の盟友も認識していると関係者

メイ英首相は21日、6月上旬に採決を予定する「欧州連合(EU)離脱協定法案」への支持確保を狙い、法案可決を条件に2回目の国民投票実施について議会に諮ることを提案した。だが、自らの離脱案を断念し、数日以内に退陣するよう求める圧力に首相が直面していると事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  再国民投票を巡り議会に意思決定の機会を約束するメイ首相の新たな提案は、最大野党・労働党から与党保守党内の離脱強硬派まで各方面から直ちに拒否された。複数の政府高官らは、首相の提案がこれほど早く、これほど悪い反応に遭った事実に衝撃を受けたと述べた。

U.K. PM May Sets Out New Brexit Proposal

メイ首相

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  複数の関係者が匿名を条件に語ったところでは、再国民投票に関する約束があったとしても、EU離脱協定法案が下院を通過する望みはほとんどないとメイ首相の盟友らも認識している。離脱協定案の事実上4回目となる屈辱的な否決の可能性が濃厚となる中で、6月第1週に予定する法案採決の中止を保守党議員らが首相に強く迫ることになりそうだ。

  採決が取りやめとなれば、メイ首相が続投する理由がほとんどなくなることを意味する。保守党の複数の関係者によると、EU離脱実現に向けて新たなリーダーに道を譲るよう閣内からの強烈な退陣圧力が首相に加わることが予想される。

  メイ首相の後任を選ぶ党首選への出馬を表明している離脱強硬派のジョンソン前外相は、離脱協定法案について、「賛成票を投じるつもりはない」とツイート。与党内の離脱推進派に加えて、閣外協力で政権を支えてきた北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)やメイ政権との超党派協議が不調に終わった労働党のコービン党首も、首相の提案を直ちに非難し、来月の下院採決では反対票を投じると相次いで表明した。

  メイ首相はその後、労働党のコービン党首に書簡で歩み寄りを求め、離脱協定法案に盛り込む新たな離脱案を支持するよう要請した。首相はEU離脱の共同案策定に向けた超党派協議での進展に言及し、メイ政権と労働党は、英国とEUとの将来の関税取り決めを巡る問題を解決する必要があると訴えた。

  首相は関税同盟に一時的に残留するという政府案は「一つの可能性」だとした上で、「英国民のためにEU離脱を実現させる目的に向け譲歩する意思があることを私はきょう示した。EU離脱協定法案はそのためにわれわれに残されたラストチャンスだ。両党がマニフェスト(公約)で約束したことを実現し、われわれの政治への信頼を回復させることができるよう、あなたにも歩み寄りを求めたい」と協力を呼び掛けた。

When Britain Has a New Leader But Still No Deal

原題:May to Face Pressure to Abandon Vote on Brexit Law and Resign
U.K.’s May Urges Corbyn to Compromise and Deliver Brexit(抜粋)

(労働党党首に宛てた首相の書簡の内容を追加して更新します.)
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