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ボストン連銀総裁、貿易摩擦巡る不確実性が米経済見通しの重しに

  • 相反するシグナルの中、金利に関して辛抱強くなることを支持
  • 賃金に上昇トレンド起きれば、インフレ率は2%に戻る可能性

ボストン連銀のローゼングレン総裁は、米中貿易摩擦を巡る不確実性から、自身の米経済見通しは下振れるリスクが強まっていると指摘。金融当局としては、政策金利の判断に関して辛抱強くなる新たな根拠になるとの認識を示した。

  ローゼングレン総裁は21日、ニューヨークで講演。事前に配布された原稿によると、「私の基本シナリオでは、世界の貿易や経済に深刻な混乱をもたらすことなく、通商合意が結ばれると想定しているものの、不確実性の解消にはしばらく時間がかかる可能性がある」と述べた。

Key Speakers at the Credit Suisse Asian Investment Conference

ローゼングレン総裁

Photographer: Paul Yeung/Bloomberg

  貿易摩擦を巡るリスクはあるものの、ローゼングレン総裁は米経済が今年、十分な強さで成長し、失業率にさらなる低下圧力をもたらすと予想した。失業率は3.6%と、既に49年ぶり低水準にある。

  低失業で低インフレという状況が今後の適切な道筋や金利に関して金融当局に相反するシグナルを送る中、総裁はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを2.25-2.50%で維持することを支持すると述べた。

インフレ目標

  総裁は「現在の政策を近い将来変更する明快な理由は見当たらない」と述べた。「現在の政策は若干緩和的であり、長期的に見たインフレ率の当局目標2%への回帰と整合する可能性が高い」と述べた。

  低調なインフレに関しては、市場の不安を取り除くように個人消費支出(PCE)価格指数の「トリム平均」に言及。トリム平均PCE価格指数は、最も変動の大きい項目を除いたベースでのPCE価格指数で、一部金融当局者が注目している。直近のトリム平均PCE価格指数は1.96%上昇。金融当局として注目するPCE価格指数は1.5%上昇だ。総裁はさらに、最近の賃金上昇がゆくゆくは物価に上向きの圧力をかけるとの認識を示した。

  総裁は、「生産性に継続した改善が見られない中、賃金に上昇トレンドが起きればゆくゆくはインフレに上向きの圧力をかける可能性がある」と述べた。

  ローゼングレン総裁は今年のFOMCで投票権を持つ。

原題:Fed’s Rosengren Says Trade Uncertainty Weighs on U.S. Outlook(抜粋)

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