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大和証G社長:「経常利益とROEは非常に不本意」-中計初年度

更新日時
  • 経常益2000億円、ROE10%の中計目標、「どこかで修正するかも」
  • 販管費は今後2年間で150億円程度の削減目指す、店舗効率化などで

大和証券グループ本社の中田誠司社長はブルームバーグのインタビューで、前期(2019年3月期)から3年間の中期経営計画の1年目について「経常利益と自己資本利益率(ROE)は非常に不本意な結果だった」と述べた。経常利益2000億円、自己資本利益率(ROE)10%の目標については「齟齬(そご)が出るようであればどこかで修正するかもしれない」との考えを明らかにした。

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中田誠司社長

Photographer: Junko Kimura-Matsumoto/Bloomberg

  同社の中計は18年3月期の連結経常利益1557億円をベースに、新規事業を含むバランスの取れた成長により21年3月期に2000億円を達成する計画だ。しかし、前期の経常利益は厳しい市場環境を反映し、前の期比47%減の832億円、ROEは同3.7ポイント減の5.1%に沈んだ。

  中田氏は「当時は無理な数字ではなかった」としつつ、業績はマーケット環境の影響を受けるので時に不満足な結果になることもあると説明。その上で「中計には会社の目指すべき方向を示すというもう一つの重要な要素もある」と述べた。

  同社は顧客本位の業務運営を徹底するため、業績評価指標(KPI)として顧客ロイヤルティー(忠誠度)を測定する「ネット・プロモーター・スコア(NPS)」を導入。3年後に80兆円を目指す預かり資産残高の積み上げについては時価要因を除けば順調に進んでいるとした。

日経平均には悲観してない

  日経平均株価の21日終値は2万1272.45円と、1年前に比べて7.5%下落。中田氏は日本は輸出依存度の高いために株価が世界経済減速の影響を受けやすいとし、米中貿易戦争が一段落して中国経済の底入れが確認されれば安定するとみている。「そんなに悲観していないし、年末にかけて2万4000円近くを回復する可能性は十分ある」と述べた。

  13年以来の安値水準になっている同社の株価(21日終値478.2円)については「割安な状態に置かれている」と受け止めている。「配当性向50%を約束し、自社株買いも行っているので、もう少し評価していただけないかと思っている」と不満を示した。

  厳しい前期の業績を受けて表明していたコストの削減計画については、前期に3739億円だった販管費を2年間で150億円程度削減することを目指す。店舗の効率化、海外、既存サービスの見直しなどリアリティーのあるものを少しずつ積み上げて達成したいとした。  

  中田社長は21日に開催した経営戦略説明会で、コスト削減の内訳についてリテール部門で100億円、ホールセール部門で40億円、その他の部門で10億円と説明。また、本社・本部機能のスリム化や営業店機能の効率化などによって400人以上の人材を配置転換する方針も示した。既存ビジネスと新規事業にそれぞれ150人、規制対応などに100人を振り向ける。 

  不採算ビジネスの見直しでは、外国為替証拠金(FX)取引サービスは撤退を含めて検討し、欧州の債券・為替・商品(FICC)トレーディング事業は縮小する方針を示した。

  日本郵政による大和証G株式の取得については、業務提携交渉を続ける中で「そういう申し出があったので、戦略的で優良なパートナーに株式を持ってもらえるなら非常にいいことだという自然の流れ」で決まったという。相互出資に発展する可能性については「まったく排除しない」とも述べた。

(8段落目以降を追加します.)
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