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Photographer: Ty Wright

【コラム】トランプ大統領の華為禁止、影響はグローバル

  • ノキアやエリクソン、シスコシステムズが法人市場で優位に立つ公算
  • 企業グループ内の相互運用を巡る懸念で華為の採用が減る可能性
Sparks fly as Robotic Arms perform Inner Frame Welds on 2018 Honda Accords on an assembly line at the Honda of America Manufacturing Marysville Auto Plant in Marysville, Ohio on December 21, 2017.

Ty Wright/Bloomberg News
Photographer: Ty Wright

次世代通信規格「第5世代(5G)」は携帯電話のためだけではない。工場やオフィス、農場、病院、空港のみならず、大げさにうたわれている「モノのインターネット(IoT)」で使われる。それが中国の華為技術(ファーウェイ)を巡り、トランプ米大統領が打ち出した二段構えの対策がいかに大きな意味を持つかを示す理由だ。

  ファーウェイによる米国製品購入を止めれば、予算の約3分の1を米国製の部品に充てている同社が自社製品を生産することはほぼ不可能になる。トランプ政権がこの制裁措置を緩めたとしても、ファーウェイは米国で通信機器製品を販売することも事実上できない。同社は大きな成長機会を失い、競合するノキアエリクソンシスコシステムズが法人向け市場で圧倒的優位に立つ道が開かれることになる。

5G-Enabled Digitalization

Technology and telecoms firms could generate $1.3 trillion from industrial 5G applications by 2026

Source: Ericsson

  5Gの市場規模はまだ小さいが急拡大している。民間の5Gおよび「第4世代(4G)」ネットワーク関連の世界支出は昨年25億ドル(約2750億円)だったが、2021年末までに50億ドルを突破すると市場情報会社SNSテレコム&ITは予想。3000億ドル規模の通信機器市場全体から見れば、極めて小さな一角だが、最も速いペースで成長を遂げている分野の1つだ。

  トランプ政権による禁止発動の影響は米国だけにとどまらないだろう。例えばフォード・モーターは全従業員19万6000人のうち約半数を北米で抱えるが、事業展開はグローバルだ。 製造工場をスマート化しようとすれば、世界中どこでも使えるよう通信機器を標準化しようとする可能性が高い。

Connection Boom

Ericsson expects the number of connected devices to jump fourfold through 2023

Source: Ericsson

  フォードのエンジニアがミシガン州ウェインの工場からドイツのケルン工場に異動するとする。両工場はいずれもコンパクトカー「フィエスタ」を生産している。転勤しても同じ機器ならすぐに対応可能だ。もしファーウェイが米市場に供給できなくなれば、企業グループ内の相互運用を巡る懸念を踏まえ、フォードが米国以外でもファーウェイと主要契約を結ぶ公算は小さくなるように思われる。

  トランプ大統領はロス商務長官に禁止措置の条件をまとめるよう命じており、米国がファーウェイへの扉を開けておく余地はまだあるが、大統領令は米企業が「外国の敵対相手の権限もしくは指示に従う」企業から通信機器を購入する可能性を封じたようにも見える。米市場からのファーウェイ完全排除に向けたロードマップは、同社が抱える政治絡みの弱点がライバル各社のチャンスとなる極めて明白な地ならしとなる。

  (アレックス・ウェッブ氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストで、欧州のテクノロジー・メディア・通信業界を担当しています。以前はブルームバーグ・ニュースでアップルなどのテクノロジー企業を取材していました。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:Trump’s Huawei Attack Finally Gives Rivals a Chance: Alex Webb(抜粋)

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