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【先週の新興国市場】株・通貨下落、貿易摩擦の激化が市場揺らす

  • 米の関税引き上げに中国が報復-協議再開に関心ないと国営メディア
  • MSCIは中国指数にA株26銘柄を追加へ

新興国市場では株が1月以来の安値となり、通貨は年初来の上昇分を帳消しにした。貿易摩擦がエスカレートする中、市場関係者は米中合意がまとまる確率の予想を見直している。中国が米国の関税引き上げに対する報復を発表した後、トランプ政権は華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)をブラックリストに載せ、同社への製品供給も事実上禁止するとした。中国の国営メディアは17日、中国は米との協議再開に関心がないと報じた。

  17日終了週の新興国市場の主なニュースは以下の通り。

資産別指数週間
MSCI新興市場指数-3.7%
MSCI新興国通貨指数-1.2%
ブルームバーグ・バークレイズ新興国市場の自国通貨建て国債指数 (16日まで)-0.5%

主なニュース:

  • 米国が一部中国製品への関税を引き上げたことを受け、中国は600億ドル(約6兆6000億円)相当の米製品に追加関税を課す報復措置を発表
    • 米通商代表部(USTR)は13日、最大25%の追加関税を賦課する予定の中国からの輸入品3000億ドル相当について、今後の手続きと詳細なリストを公表
    • トランプ大統領は6月の20カ国・地域(G20)首脳会合で中国の習近平国家主席と会談する計画だと述べた
    • 中国は、現在のような関税引き上げの脅しの下で米との協議を再開することに関心がないと、中国国営メディアが報道。このほか、国内経済てこ入れのため、的を絞った景気刺激策を継続する方針を表明
  • 中国経済は4月に失速 。工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資はいずれも予想以上の伸び減速となった
    • 中国は米追加関税による経済への影響を検証し、必要に応じて景気下支えに向けた政策を講じる。国家発展改革委員会(発改委)の孟瑋報道官が述べた
  • MSCIは、MSCI中国指数に中国A株26銘柄を追加するほか、MSCIの新興国株ベンチマークにサウジアラビアの30銘柄とアルゼンチンの8銘柄を追加すると発表
  • トルコ当局は一部の外国為替取引で売り手に対する0.1%の課税を再開する

アジア:

  • 中国の米国債保有残高は3月末時点で2017年以来の低水準に減少
  • インドの4月の卸売物価指数は6カ月ぶり高水準に上昇。ただ、金融当局に利下げを促す水準は引き続き大きく下回った
  • 韓国の文在寅大統領は、雇用拡大や労働市場のセーフティーネット強化で財政政策がより積極的な役割を果たすべきだと述べた

EMEA:

  • ポンペオ米国務長官は、より強硬な路線をイランに対して取るよう欧州連合(EU)の外務担当らの説得を試みたが、進展はほとんどなかった
  • ロシアの1-3月(第1四半期)経済成長率は、市場予想を大きく下回る前年同期比0.5%増
  • ウクライナの連立政権が崩壊。国民戦線が離脱を決めたためで、早期選挙実施を目指すゼレンスキー次期大統領には障害となる
  • サウジアラビアが国境を越えて運用する主要パイプラインの操業を一時停止。併設されているポンプステーションがドローン(無人機)に攻撃されたためという。隣国イエメンに拠点を置くイスラム教シーア派武装組織のフーシ派が攻撃を認めた。フーシ派はイランの支援を受けている
    • サウジは16日、イランが命令してイエメン反政府勢力が攻撃を実行したと非難

中南米:

  • ブラジルの経済成長率予想を民間エコノミストが引き下げ、政治情勢の混乱で政府の年金改革の行方が不透明になる中で、通貨レアルは重要な下値支持水準を割り込んだ
  • チリのインフレ指標が昨年8、9月に操作されていた可能性があると、統計局が発表。同国では住宅ローンなどさまざま契約や給与の設定まで幅広くインフレ指標に連動している
今週発表のデータ
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原題:EM Review: Trade War Angst Roiled Market as Assets Extend Losses(抜粋)

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