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Photographer: Tomohiro Ohsumi

トランプ大統領のファーウェイ排除、中国台頭阻止の非常手段か

  • 米政府の中国に対する両面攻撃は5Gの世界展開阻害する可能性
  • 中国は自国封じ込めを懸念し、2大経済大国は長期の冷戦突入も
Micron Technology Inc. Double-Data-Rate Synchronous Random-Access Memory (SDRAM) chips are arranged for a photograph in Tokyo, Japan.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

トランプ米政権は中国の台頭を抑えるため、非常手段に訴えた。しかし、これは中国以外の国にも壊滅的な影響を及ぼす恐れがある。

  ホワイトハウスは15日、中国に対する両面攻撃を仕掛けた。すなわち、米国家安全保障上の脅威と見なされる企業による米企業への製品販売を大統領令で事実上禁止するとともに、中国最大のテクノロジー企業、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)をブラックリストに載せて、同社への製品供給も事実上禁止するとした。

President Trump Departs White House For Louisiana

トランプ大統領

Photographer: Al Drago/Bloomberg

  これが実行されれば、ファーウェイの経営は大きな打撃を受けるほか、クアルコムやマイクロン・テクノロジーなど米半導体メーカーの業績が圧迫され、次世代通信規格5Gネットワークの世界展開が阻害される可能性がある。

  ユーラシア・グループのアナリスト、ポール・トリオロ、マイケル・ハーソン、ジェフリー・ライトの3氏はリポートで、「トランプ政権のこの措置は対中姿勢の著しいエスカレーションだ」と指摘。完全に実施されれば、ブラックリスト入りにより「ファーウェイだけでなく、ファーウェイの世界の顧客ネットワークを危機にさらすことになる。ファーウェイはソフトウエアの更新や通常のメンテナンス、ハードウエアの交換もできなくなるだろう」と記した。

  中国はトランプ大統領の真の狙いは中国封じ込めではないかとの疑念を強める可能性が高く、2大経済大国である米中の長い冷戦に突入する可能性がある。米国は、世界市場をこの数カ月にわたり混乱に陥れてきた貿易戦争に加え、今後の経済を支えることになる5Gネットワークにファーウェイ製品を採用しないよう、世界中で圧力をかけてきた。

  ファーウェイは電子メールを通じて声明を発表。米国による「この決定は誰のためにもならない」とし、「当社の取引相手の米企業は大きな経済的打撃を受け、相当数の米雇用が影響され、世界のサプライチェーンに存在する協力関係と信頼関係が損なわれるだろう」と指摘。この措置の影響を緩和する対応策を講じるとともに、解決策を模索するとした。

原題:Trump’s Huawei Threat Is Nuclear Option to Halt China’s Rise (3)(抜粋)

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