中国の米国債保有残高、3月は2017年以来の低水準-日本は増加
Andrew Mayeda、Katherine Greifeld-
中国の保有残高は1.12兆ドル、昨年11月以来の減少
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外国勢の米国債保有残高は過去最高の6.47兆ドル

Pedestrians walk past the Bund Bull statue as skyscrapers of the Pudong Lujiazui Financial District stand across the Huangpu River in Shanghai.
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg中国の米国債保有残高は3月末時点で2017年以来の低水準に減少した。世界の2大経済大国の間では現在、貿易摩擦が激化する様相を呈している。
米財務省が15日に公表したデータによると、中国の3月の保有残高は前月比で104億ドル減少し1兆1200億ドル(約123兆円)と、2年ぶりの低水準。減少は昨年11月以来。

中国は外国勢で最大の米国債保有者であり、同国の保有削減は米中貿易交渉の状況が悪化する中で、可能性は低いものの最後の手段と一部で受け止められている。債券相場は昨年、中国当局者が米国債購入の減速ないし停止を勧告した際に下落した。
米中貿易戦争の最近の深刻化を受け、金融市場は動揺し、世界経済に影を落とした。米中は今月、追加関税を互いに発動し、対立はエスカレート。中国が米国資産売却などの手段の行使に向かうとの観測が浮上しているが、この選択肢の実現性は低いと受け止められることが多い。
外国勢の米国債保有に占める中国のシェアは9カ月連続で低下し3月は17.3%と、06年6月以来の低水準。外国勢では引き続き2位の日本の保有残高は1兆800億ドルで、2月の1兆700億ドルから増加した。
中国の保有は減ったが、外国勢の米国債保有残高は過去最高の6兆4700億ドルに達した。外国人投資家の3月の購入は880億ドルと、11年9月以降で最大だった。
原題:China Cuts U.S. Treasury Holdings to Lowest Level Since 2017 (1)(抜粋)