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トランプ・タワー、NYで最も望まれない高級不動産物件の1つに

  • マンションオーナーによる2016年以降の売却、大半が損失に
  • オフィス物件を探す場合、避けたいビルとの声も

ドナルド・トランプ氏が手掛けた不動産の中でかつて珠玉の物件だったトランプ・タワーが今、マンハッタンで最も望まれない高級物件の1つに位置づけられている。

  完工から36年が経過したトランプ・タワーは、トランプ氏の大統領就任以降、要塞(ようさい)と化した。コンクリート壁に囲まれ、主要な入り口2カ所が部分的に封鎖された。ここ数年は十分な改修が行われていない。また、リベラルなニューヨーク市でトランプ氏の名前は敬遠される。

  タワー内のマンションオーナーにとって、過去2年間は厳しい状況だった。マンション売却は大半が、インフレ調整後ベースで損失につながったことを不動産記録は示している。中には20%以上の損失になった物件もある。対照的に、マンハッタンで過去2年間に売却された住宅で損失が生じたのは全体のわずか0.23%だけだったことが、不動産データ提供会社プロパティーシャークのインフレ調整なしの統計で分かった。

  ニューヨークのランドマークだったトランプ・タワーが、故マイケル・ジャクソンさんやスティーブン・スピルバーグ監督など著名人を魅了した頃とは隔世の感がある。最近では、モラー特別検察官によるロシア疑惑捜査報告書に記されたトランプ陣営とロシア人弁護士の会談の場所としての方が有名だ。

Demonstrators Protest President Trump's First Presidential Visit To NYC

ニューヨークのトランプ・タワー

写真:ジーナムーン/ブルームバーグ

  首都ワシントンのホテルなど、トランプ氏のビジネス帝国の一角は繁盛しているが、他は同氏の不人気ぶりで苦戦中だ。トランプ氏がニューヨークに建設したゴルフのパブリックコースではラウンド数が減少。トランプ氏のブランドを冠したビル群は同氏の名前を外しており、全米で新しい中級ホテルチェーンを展開する野心的計画は立ち消えとなった。

  トランプ大統領は15日に毎年の資産公開の期限を迎えるため、今週中に純資産の最新情報を公表する見込み。これらの文書はトランプ・オーガニゼーションの収入の詳細には言及しないが、証券関係の提出書類や不動産記録、業界関係者とのインタビューに基づけはトランプ・タワーの厳しい状況は明らかだ。

  トランプ・タワーの稼働率は過去7年で99%から83%に低下し、空き室率はマンハッタンの平均の約2倍。コスター・グループの市場アナリストを最近まで務めていたエドワード・サン氏は「オフィス物件を私が探す場合、あれは避けたいビルだ」と語った。

原題:Trump Tower Is Now One of NYC’s Least-Desirable Luxury Buildings(抜粋)

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