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米農家、対中貿易摩擦で負担増に直面-再選狙うトランプ氏に打撃も

  • 中西部の大豆農家に特に大きな痛手、先物相場は10年強ぶりの安値
  • 16年大統領選でトランプ氏は大豆生産主要州の大半で勝利を収めた

米農村部の有権者はトランプ大統領の岩盤支持層の一角を占めるが、米中通商対立に伴い家計の痛みが増しており、仮に貿易摩擦が収束した後も農家の痛手は続くリスクが高まっている。

  米農家は既に、5年にわたる一次産品の値下がりの影響や、今年の春の洪水の被害に苦しんでいる。さらに、米中の通商対立が長引く中、中国は米国以外の農産物輸出国との関係を強めており、諸外国の農家は中国市場向けに事業の体制を再整備しつつある。

Operations During Corn And Soybean Harvests As New Nafta Secures Some Exports

トラックに積載される大豆(イリノイ州ティスキルワ、2018年9月)

Photographer: Daniel Acker/Bloomberg

  米国において対中貿易摩擦に最もぜい弱で、最も大きな打撃を受けている一角が、穀倉地帯のグレインベルト(中西部の北側を横切るプレーリー地帯)の大豆農家だ。大豆先物相場は13日、10年強ぶりの安値を付け、1年前からは20%余り下げている。

  これはトランプ大統領にとっても打撃となる。2016年大統領選でトランプ氏は大豆生産上位10州のうち、8州で勝利した。10州とも中西部に位置する。大豆生産でイリノイ州に次ぐ2位のアイオワ州は12年大統領では民主党のオバマ大統領が勝利したが、16年はトランプ氏が勝利を収めた。20年選挙ではまた民主党候補が同州で勝者となる可能性は十分考えられる。

  米農業界には最近の米中貿易摩擦の激化を厳しく批判する重鎮の声もあるが、農村部におけるトランプ大統領の人気に配慮して大方の農業団体は公然と批判することには慎重だ。

原題:‘No End in Sight’ for Farmers Feeling Pain of Trump’s Trade War(抜粋)

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