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日産・西川社長に正念場、業績悪化に歯止めかかるか-あす決算発表

  • 質より量の戦略修正、利益率とブランドイメージ向上を-アナリスト
  • ルノーから統合要請、4月に再考提案-日産側は強く反対

日産自動車は14日、2019年3月期の決算を発表する。カルロス・ゴーン前会長の逮捕の余波を受けて同社幹部は次々と辞任し、業績の下方修正も続いた。来月には年次株主総会を控えるなか、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)には、業績回復に加えて経営統合を求める仏ルノーへの対応という難しい課題が突きつけられている。

Nissan Motor Announces Third-quarter Earnings Figures

日産の西川社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ゴーン氏が昨年11月に逮捕されて以降で初の通期決算発表となり、今期(2020年3月期)の業績予想も示す見通し。公表時間は午後5時半を予定しており、西川社長と軽部博最高財務責任者(CFO)が横浜市の本社で会見する。

  同社は今年に入り2度、前期の連結営業利益見通しの引き下げを公表している。2月には従来の5400億円から前の期比22%減の4500億円へ、4月には1-3月の経営環境のさらなる悪化やゴーン前会長の逮捕など「一連の問題」の販売への影響があったとしてさらに3180億円へと引き下げた。

  朝日新聞は9日、決算会見では22年度までの中期経営計画を見直し、売上高と営業利益率目標を引き下げる、と報じた。

負の遺産

  ゴーン氏のもとで規模拡大路線にまい進した同社は、ここに来て戦略の見直しを迫られている。マッコーリー証券のアナリスト、ジャネット・ルイス氏は9日の取材に、「日産は質より量の戦略を取ってきた。これはゴーン氏とホセ・ムニョス氏の負の遺産だ」と指摘。今後は利幅の薄い法人向けの販売や高額の販売奨励金を見直し、利益率とブランドイメージの回復に努める必要があると話した。

  日産はゴーン前会長の拡大路線の中で世界販売台数を順調に伸ばし、17年度には過去最高の577万台を記録したが、その裏では利益率を犠牲にしてきた。アナリスト20人による今期(20年3月期)営業利益の予想平均値は4533億円。来期以降は毎年微増していくことを予想している。

Nissan's Sagging Operating Profit

Analysts expect profit to remain weak for years

Source: Bloomberg

  SBI証券の遠藤功治シニアアナリストは4月の取材で、日産の営業利益の大半は金融部門だと説明し、「自動車部門は赤字転落の危機」と語った。前期の下方修正で「膿(うみ)がすべて出たとは言えない」と述べたうえで、ゴーン氏の逮捕による日本や欧州での販売不振は今期も続くと予想した。

  日産との統合を狙うルノーとの交渉をめぐっても西川氏の手腕が試される。ゴーン氏の逮捕で統合の計画はしばらく棚上げされていたが、関係者によると、ルノーのジャンドミニク・スナール会長は4月、日産側に経営統合計画について再考を求めた。西川氏は強く反対したという。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、マイケル・ディーン氏は9日の取材で、電動化や自動化など次世代製品の開発に巨額の資金が必要とされるなか、自動車業界では他社との提携を進める傾向が強まっているとし、「アライアンスは日産、ルノー、三菱自動車の3社にとって重要だ」と指摘する。ジャネット氏は、「資本構成や幹部人事など、日産はルノーとより公平な関係を築く必要がある」と話した。

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