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レバレッジドローンは有価証券か-JPモルガン相手取った訴訟の焦点

  • ミレニアムのローンの買い手は証券詐欺を主張して銀行を提訴
  • 銀行と業界団体はローンは証券ではないと主張

4年前に不良債権化したレバレッジドローンを巡り、JPモルガン・チェースなどウォール街の銀行を訴えている投資家は、そうした引受銀行が証券詐欺を働いたと主張している。原告側が勝訴すれば、1兆2000億ドル(約132兆円)規模のレバレッジドローン市場を根本的に変える可能性がある。

  訴えられた銀行は、ローン債権は債券と異なり有価証券ではないという重要な問題があると主張。それを理由に訴訟を却下するよう裁判所に求めている。

  この議論は、近年ジャンク(投機的格付け)債と著しく類似するようになってきたレバレッジドローン市場の核心を突くものだ。ローン条件の標準化とコベナンツ(財務制限条項)の緩和、流通市場の拡大は、両者の境界線をますます曖昧にしている。原告が勝訴した場合、米企業が借り入れを行う方法を劇的に変えるだろうと、2つの業界団体が先週、被告側を支持する文書で指摘した。

  法律事務所メイヤー・ブラウンのパートナー、ポール・フォレスター氏は、「レバレッジドローンが有価証券であると裁判所が判断した場合、市場には非常に大きな影響がある」と話す。レバレッジドローンと銀行は、募集と開示について有価証券と同じ要件を課され、規制当局による同じような監視に直面するだろうと指摘した。

Loan Market Grows

Leveraged loans sold to investors rival high-yield bond market in size

Bloomberg Barclays index market value; S&P/LSTA index outstanding

  この訴訟は、JPモルガンなどがミレニアム・ヘルスのためにアレンジし2014年に投資家に売却した18億ドルのローンに関するもの。同社は当時、プライベートエクイティー投資会社TAアソシエーツが保有していた。ところが販売から数カ月のうちにミレニアムが、課金システムについて連邦当局の調査を受けていることを明らかにし、ローン価格は急落した。ミレニアムは調査を決着させるため2億5600万ドルを支払うことに合意し、破産申請することになった。

  JPモルガンはローンを販売する時点で米当局がミレニアムを調査していることを知っていたが買い手に伝えなかったと、ブルームバーグが15年に報じていた。

  原告側は17年に起こした訴訟で、「『レバレッジドローン』として被告が14年4月に販売した債権は『有価証券』のすべての属性を備えていた」と論じ、従って被告は「財務状況および商慣行についてミレニアムが重大な虚偽の説明をするのを助けた」責任がある、と主張した。

  モントリオール銀行、シティグループ、サントラスト・バンクスの部門も被告に含まれている。モントリオール銀は訴訟についてのコメントを求める要求に応じなかったが、他の2行とJPモルガン、原告側の担当者はコメントを控えた。

  原告の主張を支持する判決が出ても、上訴される公算が大きく、直ちに影響が出るわけではない。ただ、裁判所が最終的にシンジケート方式のタームローンを実際には有価証券であると判断した場合、その影響は大きく、広範囲に及ぶと業界団体は論じている。

原題:Investors Suing JPMorgan May Redefine the Leveraged Loan Market(抜粋)


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