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ソフトバンクの配車アプリへの賭け、ウーバーにとどまらず

  • 配車アプリ業界に誰より多く投資しているソフトバンクの孫正義氏
  • 孫氏は既に90億ドル近くの未実現利益を獲得-アナリストが分析

配車アプリの米ウーバー・テクノロジーズは今週、新規株式公開(IPO)価格が決定するが、この業界に誰よりも多く投資しているのが、ソフトバンクグループの孫正義氏だ。孫氏はウーバーと他の3社を合わせ、同業界に180億ドル(約1兆9800億円)を投じている。

  サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、クリス・レーン氏は、この投資のリターンを試算してみた。それによると、孫氏は既に90億ドル近くの未実現利益を得ている。出資先企業がロボットタクシーと人工知能(AI)についてのビジョンを実現させれば、さらに巨額の利益を生むだろうと分析した。

  レーン氏の8日のリポートによると、ウーバーと他の投資先の中国の滴滴出行、東南アジアのグラブ、インドのオラを合わせたソフトバンクの持ち分の価値は221億-265億ドルだという。同氏はウーバーおよびライバルのリフトのバリュエーションを基に試算した。

  孫氏は配車アプリとロボットタクシーが、かつての自動車の登場に匹敵する革命を輸送の世界にもたらすと考えている。同氏によれば、ソフトバンクとそのビジョン・ファンドは投資を通じて世界の配車アプリ市場の90%をコントロールしている。投資先企業にはゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転車部門クルーズも含まれる。ウーバーはまた、自動運転車部門の株式10億ドル相当をソフトバンクを中心として投資家グループに売却することで交渉中だと関係者が述べている。

Masayoshi Son

記者会見する孫正義氏(2月)

Photographer: Tomohiro Ohsumi

  レーン氏は、現在の運転手付きモデルから完全な自動運転車への移行により、業界の収入は4倍、コストは半分になり得ると分析。これにより、配車アプリ業界のポートフォリオの価値が2030年までに2400億-4300億ドルに達すると予想した。この見積もりに、クルーズおよびウーバーの自動運転車部門への出資は含まれていない。見積もり通りなら、今後12年のリターンは年率24-30%となる。

  しかし、ソフトバンクの投資家はそんなに長く待つ必要はないかもしれない。ソフトバンクは保有する16.3%のウーバー株について、1-3月期に評価益を計上する可能性がある。ウーバーのIPO価格が仮条件レンジの上限で決まれば、孫氏が約1年前に出資した77億ドルの価値はほぼ2倍になる。

原題:What Uber’s IPO Tells Us About SoftBank’s Big Ride-Hailing Bet(抜粋)

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