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Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米国株トレーダー、7日の急落で一抹の不安-昨年末のトラウマ想起

  • 7日のS&P500種、2日間としては1月以来最大の続落
  • 「ああ、またか」というかすかな声が聞こえた-ルービン氏
Monitors display stock market information as pedestrians are reflected in a window at the Nasdaq MarketSite in the Times Square area of New York, U.S., on Friday, April 26, 2019. U.S. stocks edged higher on better-than-forecast earnings while Treasury yields fell after data signaled tepid inflation in the first quarter.
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

2%の株価反落でこんな恐怖を感じることはめったにないだろう。

  5月に入ってから7日が経過し、米株式市場の2019年の奇跡的回復はなお健在だが、亀裂が見え始めている。トランプ米大統領の関税絡みのツイートを受け、S&P500種株価指数の時価総額は一気に5000億ドル(約55兆円)失われ、不安感が忍び寄っている。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げ期待に冷水を浴びせて以来5営業日で同指数は2.1%下落した。

  株価上昇の最初から疑問は浮上していた。相場の直線的な上昇軌道が揺らげば昨年のトラウマが今の市場心理にどう影響するのかという疑問だ。19年の大部分、投資家は大変動に慣れた様子で、最悪期は過ぎ活気が戻ったと確信していたが、7日の株安を受けて投資家の自信は少し弱まったようだ。

  ドイツ銀行ウェルスマネジメントのシニア株式トレーダー、デロレス・ルービン氏は「確かに、『ああ、またか』というかすかな声が頭のどこかで聞こえた」と述べ、「取りあえず現状を受け止めるが、昨年末に誰もがそうだったように通年で損失を出さないようにしなければという一抹の不安がある」と付け加えた。

The Cboe Volatility Index posted the biggest one-day jump since December

  S&P500種株価指数は7日に前日比1.7%下落し、2日間の下げとしては1月以来最大となった。トレーダーのストレスを証明するように、オプション市場では一段の損失に備えるプロテクションの需要が7日、10-12月(第4四半期)の水準を上回った。

  確かに過去2日間の動きは今年の上昇分をごくわずかに削ったのにすぎず、昨年の相場急落を受けたパニックには程遠い。だが、過去4カ月にほとんど中断なく上昇してきた後だけに、市場には新鮮に受け止められている。

  下げ幅は小さいものの、投資家が昨年最大の心配の種だった金利と貿易に対しまだ神経過敏なことを裏付けている。パウエル議長が先週、物価圧力の弱まりは一過性の可能性があると発言し、S&P500種は約1カ月ぶりの大幅安となった。トランプ大統領が対中関税引き上げを警告して以来、株価は下げ続けている。

  ノースコースト・アセット・マネジメントのヘッドトレーダー、フランク・インガラ氏は「昨年12月の傷はまだ記憶に新しい」と述べ、12月の波乱を経験したリテール投資家について考えれば、「通商関連の売り浴びせでこれまでの値上がり分が奪われると彼らは警戒しているだろう」と指摘した。

Demand for protection against losses in the S&P rises

原題:‘Uh-Oh’ Moment for Stock Traders as 2019 Melt-Up Calls In Sick(抜粋)

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