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過熱するETF競争、ブラックロックの秘密兵器に大負けのリスク

BlackRock’s offices in New York.

BlackRock’s offices in New York.

PHOTOGRAPHER: CRAIG WARGA/BLOOMBERG

BlackRock’s offices in New York.

PHOTOGRAPHER: CRAIG WARGA/BLOOMBERG

世界最大の資産運用会社、米ブラックロックにとって低コストの上場投資信託(ETF)が大きな事業であることは周知の事実だ。

  ブラックロックの「iシェアーズ」シリーズはこの10年で最も人気の高いETFへと成長。顧客から集めた資産はおよそ2兆ドル(約220兆円)に上る。

  中でも大規模なiシェアーズ・コアS&P500ETFは、年間の運用管理手数料がわずか0.04%。1000ドル当たり40セントにすぎず、そんなに低い手数料でどうやってブラックロックは稼いでいるのか疑問も湧くだろう。あまり知られていないが、ブラックロックの稼ぎ頭であるETFは、その利益のかなりの部分を小規模で手数料の高い商品から得ている。

  ブラックロックはETF別の収益を明らかにしていない。だがブルームバーグの試算によると、同社はETF収入全体の半分近くをプレミアム価格の商品から得ている。こうした商品はヘッジファンドや機関投資家の間で人気が高い。ライバルのバンガード・グループやステート・ストリートは、個人向けの低価格ETFへの依存度が高いため、ブラックロックの収入構造とは極めて対照的だ。

Making More From Higher-Cost ETFs

Share of company's ETF revenue, by expense ratio of funds

Data: Compiled by Bloomberg

As of May 3, 2019. Figures may not add up to 100% due to rounding.

  ファンド業界の価格競争に終わりが見えず、ETF手数料が一段とゼロに近づく中で、高い手数料のETFに頼る構造はリスクを伴う。高い利幅のETFは今のところ、顧客資産の奪い合いが続く業界でブラックロックが生き残る重要な盾となっている。だが投資家が手数料の低い競合商品に乗り換えれば、ブラックロックが失うものは大きくなる。ブラックロックが全商品でバンガード並みに手数料を引き下げれば、単純計算で年間収入の30億ドル強が削られることになる。

  ブラックロック広報担当のメリッサ・ガービル氏は、「ETFのどの要素に価値を見いだすかで顧客も様々だが、どのタイプの顧客にも対応できるようiシェアーズは用意されている」と電子メールで回答した。

More to Lose

Projected BlackRock ETF fee revenue

Data: Compiled by Bloomberg

Note: BlackRock's weighted-average expense ratio is estimated at 0.23%; Vanguard's is estimated at 0.07%

原題:BlackRock’s Secret to Winning ETF Wars Could End Up a Big Loser(抜粋)

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