コンテンツにスキップする
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

日本株は大幅続落、米中摩擦警戒やボラティリティー上昇-全業種安い

更新日時
  • 米国が対中関税引き上げなら中国は直ちに報復関税発動と関係者
  • 米S&P500種は3月以来の下落率、VIXは19.32へ25%上昇
Pedestrians look an electronic stock board outside a securities firm in Tokyo, Japan, on Tuesday, May 7, 2019. Trading resumed Tuesday after a 10-day Golden Week holiday with a slew of news for investors to process.
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

8日の東京株式相場は3日続落し、TOPIXは3カ月ぶり安値。米国と中国の通商交渉に対する警戒から米国株市場が大幅安となった流れや為替の円高からリスク回避の動きが強まり、機械や電機など輸出関連、商社や非鉄金属、化学といった景気敏感業種中心に売りが継続した。東証33業種すべて安い。

  • TOPIXの終値は前日比27.51ポイント(1.7%)安の1572.33と、2月8日以来の安値
  • 日経平均株価は321円13銭(1.5%)安の2万1602円59銭と4月2日以来の安値

  中国製品2000億ドル(約22兆1300億円)相当に対する米関税率が10%から25%に引き上げられれば、その1分後に中国は報復関税を発動すると、関係者が匿名を条件に述べた。米中通商摩擦の激化が世界経済に打撃を与えるとの観測が響き、7日の米S&P500種株価指数は1.7%安と3月以来の下落率となった。米国株のボラティリティー(変動性)の指標であるVIXは19.32と25%上昇。為替市場でドル・円相場は一時1ドル=109円90銭と、前営業日の日本株終値時点110円63銭に比べて円高で推移した。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「米国株はもともと戻りの限界値を迎えていた」と指摘。米中交渉については「トランプ米大統領は経済優先だが、政権内に安全保障優先の勢力が増えると本当に関税引き上げにつながりかねない」とし、「米中の関税引き上げが景況感を悪化させるとみる投資家が増えるとボラティリティーが上昇し、株価の下落圧力が強まる」と述べた。

  幅広い業種が売られる中で、下落率上位は輸出関連や素材など海外景気敏感セクター。市場予想を下回る今期営業利益計画を午後に示したトヨタ自動車は売買を伴って下落したほか、ロームは大幅安となった。シンガポールのスーチョーCSSDキャピタル・マーケッツの日本株責任者、アンドルー・ジャクソン氏は「マクロの背景を考えると、企業が強気の予測を出すのは非常に難しい。これまで発表された内容を見れば、企業収益は非常に厳しくなると市場は認識している」と話す。

  一方、証券ジャパン調査情報部の野坂晃一上席次長は「ボラティリティーの上昇によるリスクコントロールの売りや多少ポジションを減らそうとする売りが出ている」としながらも、テクニカル面から分析すると「かなり良い水準まで株価は調整しつつある」とみていた。

日本株下値めどのテクニカル分析はこちらをご覧ください

  • 東証33業種では精密機器、空運、化学、非鉄、ガラス・土石、食料品、機械、卸売が下落率上位
    8日は続落で3カ月ぶり安値
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE