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Photographer: Michael Nagle

S&P500種最高値更新、勝利の葉巻もいいが弱気派にも敬意を

  • S&P500種は23日に最高値更新、企業収益の好調で
  • 企業収益や金融政策の先行きなど懸念材料は山積
A man sits on a bench in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Monday, Sept. 12, 2016.
Photographer: Michael Nagle

米株式相場は復活し、試練が終わって株注文は回復した。S&P500種株価指数の高値更新で勝利の葉巻をくゆらすなら、弱気派にもドリンク1杯で敬意を示してほしい。わずか4カ月前には弱気派の意見が正しいと誰もが確信していたのだから。

  あるいは彼らの言い分に耳を傾けるだけでもいい。ダウ工業株30種平均が下落と上昇で往復1万ポイント変動しても、彼らを黙らせるのにほとんど役に立っていない。1987年以来最高のスタートを切った米株式相場を再び急落させる要因として彼らが指摘する材料を以下に挙げる。

The S&P topped its all-time closing high

  ミラー・タバク+の株式ストラテジスト、マット・ マレー氏はインタビューで「普段よりも、今回はもっと弱気な議論がある」と指摘。「中国との貿易戦争は忘れていい。それについてはほとんど忘れられている。英国の欧州連合(EU)離脱についてもこの2週間、誰もそのことを話していないが、私たちは懸念を抱いている」と述べた。

収益悪化要因

  企業収益が株価を動かすなら、先行きは不確かだ。確かに、アナリストらは第1四半期にS&P500種構成企業の利益が底入れし、9月までに全てが順調に進むと予想している。しかし、それを信じるには歴史書を脇に置いておく必要がある。

  企業収益は 2019年の最後の3カ月間で8.7パーセント増加して、通期利益成長率をプラス圏に浮上させると予想されている。しかしウォール街は利益を過大に見積もることでは完璧に近い記録を持っており、そうした見通しが下方修正されてくるのはほぼ確実だ。 QMAによると、通期利益予想は通常、毎月0.5ポイント程度低下する。そうなれば、10-12月(第4四半期)の回復は諦めることになる。

米金融政策のワイルドカード

  S&P500種の回復に織り込まれているのは、米連邦準備制度が18年の値動きの荒い市場と疑問の余地のある経済データ、地政学的リスクを踏まえて方向転換を余儀なくされた後、今年は利上げを停止するという想定だ。しかし、その仮説が間違っていたらどうだろう。

  強気相場がほぼ駄目になってから4カ月を経て、株価は過去最高値を更新した。経済データも回復しており、米国の堅調な小売売上高は信頼感を後押ししている。また、インフレは抑制された状態が続いているものの、原油価格が6カ月ぶりの高値に急上昇しただけに、こうした状況がどれだけ続くのか誰も確信を持てない。

  それらをすべて加味すると、弱気派は米金融当局による利上げが依然として検討され得ると言うだろう。米金融当局は今年、考えを1回変えた。もう一度心変わりすることがあり得ないとは言えない。

  BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンジェン氏は電子メールで、「パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が再び急に姿勢を転換すれば、インプライドボラティリティー(IV、予想変動率)は上昇し、FRBの信頼性が損なわれ、逆イールドにつながるだろう」と指摘。「こうした結果はどれも望ましいものではない」と付け加えた。

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Tech valuations look lofty

原題:All the Stuff Bears Are Saying to Spoil the S&P 500 Record Party (抜粋)

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