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ファナックの今期営業利益54%減へ、予想下回る-自社株買いも

更新日時
  • 中国受注は「最悪期脱した印象」と山口社長、慎重姿勢も崩さず
  • 連結配当性向は60%が基本、新株主還元方針示す

ファナックは24日、今期(2020年3月期)の連結営業利益が前期比54%減の757億円になる見通しだと発表した。市場予想を大幅に下回る。1割を超す減収を計画するほか、為替前提も前期に比べ円高を想定した。

  連結配当性向60%を基本とする新株主還元方針も発表。7月末を期限に500億円の自社株買いと消却を行うほか、前期には特別配当も実施し、年間配当は1003.11円と前の期の563.20円から大幅な増配となる。今期の想定為替レートは1ドル=100円、前期は110.91円。

今期計画

  • 売上高予想5369億円、市場予想5933.1億円
  • 営業利益予想757億円、市場予想1332.6億円
  • 純利益予想623億円、市場予想1131.3億円

  19年1ー3月期の営業利益は前年同期比52%減の292億円。部門別売り上げではFA、ロボット、ロボマシンとも前の四半期から減少し、地域別では中国が1割以上減少、国内や欧州も減った。一方、受注高は部門別でロボットが増え、地域別では中国、米州が増加に転じた。

  山口賢治社長は山梨県の本社での説明会で、中国の受注状況について例年のように春節明けの力強さはないが、「最悪期は脱した印象」と述べた。ただし、楽観視はしていないとも言う。

1-3月期実績

  • 売上高1394.6億円、市場予想1377.1億円
  • 営業利益292億円、市場予想238.4億円
  • 純利益254.1億円、市場予想231.6億円

  ファナックは工作機械などに組み込む数値制御(NC)装置で世界シェアトップ。世界のスマートフォンや自動車生産の影響を受ける。4月に最高経営責任者(CEO)の職を稲葉善治会長から受け継いだ山口社長にとって、今期は名実ともに経営トップとして迎える最初の事業年度になる。

  同社長はスマホ向け需要について、予測が難しく、「今のところ期待できない」と分析。企業全体の長期的な収益性に関しては、「現在進めている投資も今期くらいで山を越える。利益率は戻ってくると思うので、悲観はしていない」と話した。

  株価は昨年1月に上場来高値3万3450円を付けた後、今年初めに16年7月以来の安値となる1万5570円まで下げたが、直近は一時2万2000円台まで持ち直した。

新株主還元方針

  • 連結配当性向60%が基本方針
  • 成長投資とのバランスを考慮、株価水準に応じ自社株買いを機動的実施
  • 自社株保有は発行済み株式数の5%が上限、超過部分は毎期消却
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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
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