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受け継ぐ資産も家もなし-香港不動産業界プリンス、中原集団次期会長

  • 父親の施永青氏は約10年前に4億ドル相当の資産を慈善団体に寄付
  • 施俊峵氏は今年から中原の副会長、父親が引退すれば会長に就任へ

香港の不動産会社、中原集団の次期会長、施俊峵氏は自分の家を持っていない。

  それだけではなく、父親で現会長の施永青氏の同社持ち分を受け継ぐこともない。ブルームバーグ・ビリオネア指数の試算で約4億ドル(約450億円)相当と見込まれる同資産は、10年余り前に慈善団体に寄付されたからだ。

  香港の富裕層の間で家業と富の継承が進む中、施俊峵氏は資産を継承できなくてもひるんではいない。香港一の富豪、李嘉誠氏は昨年、息子の李沢鉅氏に事業を託し、同じく資産家の李兆基氏は先月、ヘンダーソン・ランド・デベロップメント(恒基兆業地産)の経営から引退し2人の息子を後継者に据えることを検討していると明らかにした。

Centaline Group Vice Chairman Alex Shih Portraits

施俊峵氏

写真家:Billy HC Kwok / Bloomberg

  30歳の施俊峵氏は一族の資産を3人の息子に継承させないと父親が決めたことについて、「個人的には受け入れている」と語る。「ほんの子供の頃に父から告げられ、われわれに選択肢はなかった。あまりに楽な人生は歩まない方が良く、少しずつ手に入れた方が大事にするものだと父なら言うだろう」と述べた。

  施俊峵氏は今年初めに中原の副会長に指名され、同社の経営を引き継いだ。父親(70)が引退すれば会長に就任する予定で、その時は近いと同氏はみている。

  中原は1978年創業。昨年の手数料収入はわずか1%増の約190億香港ドル(約2700億円)にとどまり、純利益は52%減の5億100万香港ドルだった。香港の不動産市況の悪化と中国本土での競争激化が響いた。

Centaline Group Vice Chairman Alex Shih Portraits

小ぶりで簡素な施俊峵氏のオフィス

写真家:Billy HC Kwok / Bloomberg

原題:Hong Kong Property Scion Has No House, No Inheritance(抜粋)

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