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意外なデザートが世界で大人気-ポルトガル生まれのエッグタルト

  • 英国では1時間に2000個売れたことも、ドーナツと人気争う
  • マンハッタンではミシュランの星付きレストランが紹介
relates to 意外なデザートが世界で大人気-ポルトガル生まれのエッグタルト
Photographer: Patricia de Melo Monteira/Bloomberg
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Photographer: Patricia de Melo Monteira/Bloomberg

意外なデザートが、クロワッサンのように世界中どこでも手に入る食べ物になろうとしている。

  カスタードクリーム入りのエッグタルト「パステル・デ・ナタ」の本物を購入するには、つい最近まではポルトガルまで出掛けなければならなかった。しかし今では、ニューヨーク・マンハッタンからシンガポールに至るまで、世界各地のスーパーマーケットやコーヒーショップ、パン屋で販売されるようになった。

  数世紀前にポルトガル・ベレンの修道院で修道僧が考案したといわれるパステル・デ・ナタは、今や世界的ヒットとなっている。ポルトガルではこの素朴な菓子の価格は有名店でも約1ユーロ(約130円)程度だが、ロンドンのおしゃれなカフェでは最高3ポンド(約440円)で提供されている。食品スーパーのリドルは2018年に英国で1時間に2000個売ったこともあり、パステル・デ・ナタはドーナツと人気を争うようになった。

The Unlikely Rise of The Pastel de Nata

オーブンで焼きたての「パステル・デ・ナタ」

写真家:Patricia de Melo Monteira /ブルームバーグ

  マンハッタンでは、シェフのジョージ・メンデス氏が1年半前、ポルトガル料理の影響を受けたミシュランの星付きレストラン「アルデア」でパステル・デ・ナタを紹介した。そんな同氏でさえ、このデザートの人気急上昇には驚いているという。

  何がブームの火付け役となったかは不明だが、考えられる要因の一つに、ポルトガルが文化的に国際的な旅行者にとって欠かせない行き先だということがある。ロンドンとニューヨークを金銭面で諦めたミレニアル世代に、リスボンの賃貸料の安さがテクノロジーハブの形成を促していることも理由かもしれない。パステル・デ・ナタで有名なカフェ「パステイス・デ・ベレン」は1837年創業だが、インスタグラムで自慢するのにうってつけの場所だ。

The Unlikely Rise of The Pastel de Nata

リスボンのカフェ「パステイス・デ・べレン」の店内

写真家:Patricia de Melo Monteira /ブルームバーグ

  また、これは意外ではないが、ポルトガル政府のプロモーションも人気を後押ししている可能性がある。同国政府は2018年にロンドンで開催された「ナタ・フェスティバル」のようなイベントを後援し、国内企業にも出資している。

  ただ、可能性としてはより低いが、「ナタ・プラ」という小規模企業のプロモーションも人気に一役買ったと言えるかもしれない。同社はダンキンドーナツがドーナツの普及で果たしたような役割をパステル・デ・ナタで担うことを目指した。13年創業の同社は、政府機関が支援する投資会社ポルトガル・ベンチャーズの多額出資に支えられ、急速に事業を拡大した。

  創業者のマビリオ・デ・アルバカーキ氏は、マクドナルドのような国際的ブランドを手本にし、各国の嗜好(しこう)に合うようにパステル・デ・ナタに手を加えた。日本向けには抹茶やパッションフルーツ味、パリ向けにはブリチーズ、カマンベールチーズ、ブルーチーズ味を提供している。

The Unlikely Rise of The Pastel de Nata

「パステイス・デ・ベレン」で生地を作る職人

写真家:Patricia de Melo Monteira /ブルームバーグ
The Unlikely Rise of The Pastel de Nata

カスタードクリームは卵、小麦粉、牛乳とバターでできている

写真家:Patricia de Melo Monteira /ブルームバーグ

原題:Custard Tart Pastel de Nata Takes Over as Best Breakfast Treat(抜粋)

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