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東京地検:ゴーン前日産会長を4度目の起訴、新たな特別背任罪

更新日時
  • 日産から海外販売代理店に支出した5億円超の資金を私的流用の疑い
  • 日産はゴーン被告を同罪で刑事告訴、弁護人は地裁に保釈請求

東京地検は22日、日産自動車のカルロス・ゴーン前会長(65)を会社法違反(特別背任)の罪で追起訴したと発表した。ゴーン被告の起訴は4回目となる。この日は同被告の勾留期限だった。

  起訴状によると、ゴーン被告は2017年7月から18年7月にかけて、日産の完全子会社から海外の販売代理店の預金口座に計1千万ドル(約11億円)を支出させた。そのうち、計500万ドルをゴーン被告が実質的に保有する会社名義の預金口座に送金させ、日産に損害を与えたとしている。

Carlos Ghosn Leaves Prison on Bail After 108 Days of Detention

3月6日保釈時のカルロス・ゴーン被告

Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

  共同通信によると、送金はまず日産の子会社「中東日産」(アラブ首長国連邦)からオマーンの販売代理店「SBA」に行われ、そのうち、計500万ドルをゴーン被告が実質的に保有するレバノンの投資会社「GFI」名義の預金口座に送金させた。ゴーン被告の弁護人は22日、東京地裁に保釈を請求した。

  地検の久木元伸次席検事は会見で「有罪を得られるだけの証拠が収集できた」として、追起訴に至ったと述べた。4回目の起訴となったことについては「粛々とやってきた。特別それ以上のことはない」と語った。

  同志社大学法科大学院のコリン・ジョーンズ教授は日産の資金が直接ゴーン被告側の口座に渡っていたとすれば、有価証券報告書への報酬の虚偽記載などこれまでの罪状とは違い、より深刻な問題になることは明らかだと話した。

  ゴーン被告は昨年11月に最初に東京地検特捜部に逮捕されてから東京拘置所に勾留されていたが、3月6日に保釈された。4月4日、特捜部は同被告を特別背任容疑で逮捕し、再び身柄を拘束した。当初の勾留期限は14日までだったが、地検が10日間の延長を求め、地裁は8日間の延長を認めていた。

  ゴーン被告は4日の再逮捕前に収録していた動画で無実を主張し、公正な裁判を受けることを希望すると語っていた。日産の独立性が脅かされると恐怖を感じた人がいたとし、一連の騒動は一部の日産幹部の「陰謀」だとも述べた。弘中惇一郎弁護士は再逮捕は「不当な圧力をかけて屈服させることを狙いとしたもの」と批判した。

  日産は22日、ゴーン被告を特別背任罪で刑事告訴したことを明らかにしていた。同社は事件後、ゴーン被告を会長から解職した。8日の臨時株主総会では取締役からも解任し、同被告は日産での役職を全て失った。

(地検の会見の内容を追加して更新します.)
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