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トランプ大統領がロシア捜査損なう「複数の行動」-モラー報告書

更新日時
  • 議会は司法妨害が疑われるケースで行動起こせるとモラー氏
  • ナドラー下院司法委員長:議会が大統領に説明責任取らせる

ロシア疑惑を捜査したモラー米特別検察官は報告書で、捜査の阻止ないし弱体化を狙ったトランプ大統領の行動を詳細に説明した。その上で、司法妨害が疑われる最低10件のケースについて議会が行動を起こすことが可能だと指摘した。

  モラー氏は18日に議会に送付された報告書に、「司法行政の高潔さを守るため、大統領の権力乱用を禁じる権限が議会にあるとの結論に至った」と記した。

President Trump Hosts Wounded Warrior Project Soldier Ride At White House

トランプ大統領(4月18日)

Photographer: Joshua Roberts/Bloomberg

  モラー氏は2016年米大統領選に対するロシア介入疑惑に関連したトランプ大統領の「根本となる犯罪」を認定しなかったものの、司法妨害に当たる可能性がある大統領の行動として、「政府との協力が進まないように働き掛けたことと、将来的に恩赦を与える可能性を示唆したこと」などを挙げた。

  448ページにわたる報告書は、トランプ氏によるコミー前連邦捜査局(FBI)長官の解任や、セッションズ前司法長官にロシア疑惑捜査を主導させようとした働き掛けなどに言及した。

「捜査に不当な影響力」

  報告書は、「われわれの捜査は、ロシアによる介入や司法妨害捜査を含む法執行捜査に不当な影響力を及ぼし得る大統領の複数の行動を特定した」とし、「大統領は捜査のコントロールを狙った一連の取り組みに関与した」と指摘した。

  報告書でのモラー氏の指摘は、議会への報告書送付に先だってこの日行われたバー司法長官の会見での発言と食い違っている。バー長官はトランプ大統領には不純な動機はなかったと自分は認識していると語った。

  同会見を受け、トランプ大統領はツイッターに、「ゲームオーバーだ」と投稿。その後、ホワイトハウスで、「良い一日だ」と語った。大統領は別途、「私はしようと思えば、この魔女狩りを終わらせる権利を持っていた。モラー氏でも誰でも解任できた。私はそれをしない選択をした。大統領特権を行使する権利はあったがそうしなかった!」ともツイートした。

  トランプ氏の弁護士らは声明で、「大統領の完全勝利だ。報告書は、共謀も司法妨害もなかったというわれわれの最初からの主張を裏付けている」と述べた。

  しかしモラー氏の報告書を受け、下院民主党が調査を強化し、指導部は否定しているものの、ひょっとしたら弾劾尋問へと動くのではないかとの見方が浮上した。

議会民主党

  同報告書の公表前、民主党はバー長官の会見に反発し、モラー氏によるできるだけ早期の議会証言を要求。下院情報特別委員会のシフ委員長はモラー氏に証言するよう要請した。

  ナドラー下院司法委員長は発表資料で、同報告書は「トランプ大統領が司法妨害に関与していたことを示す憂慮すべき証拠の概要を示した」と指摘。「モラー特別検察官は、大統領の潔白を証明していないと明言した。今度は議会が大統領に自身の行動の説明責任を取らせなければならない」と述べた。

原題:Mueller Cites Trump’s ‘Multiple Acts’ to Undermine Russia Probe(抜粋)

(報告書内容や民主党の反応などを追加して更新します.)
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