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CLO投資で農中に損失生じれば系統金融機関に甚大影響もー農相懸念

  • 金融庁とも連携しながら農中にリスク管理体制の整備求める
  • 農中のCLO関連投資残高は昨年末時点で6兆8000億円超に

農林中央金庫がローン担保証券(CLO)投資を急拡大していることに関連し、吉川貴盛農相は18日の参院農林水産委員会で、仮に損失が発生すればJAバンクなどの系統金融機関に甚大な影響を与える恐れがあるとの認識を示した。立憲民主党の藤田幸久議員への答弁。

Japanese Bank's Hunger for Europe CLOs Shows No Signs of Abating

農林中央金庫のロゴ

Photographer: Robert Gilhooly/Bloomberg

  米国では、CLOの裏付け資産となるレバレッジドローン(高リスクローン)の市場が過熱。利回りの高さが投資家の人気を集め、2018年の発行額は過去最大となった。18年末にかけて、イエレン前連邦準備制度理事会議長らが次々と同市場のリスクを指摘。こうした事態を受け金融庁は1月、大手7銀行グループに対し、CLOに特化した一斉調査を実施した。

  欧米のCLO市場において、日本の金融機関の存在感は大きい。スタンダード・アンド・プアーズのマネジングディレクター、スティーブン・アンダーバーグ氏は、昨年米国で発行された最上位(AAA)格付けのCLOの半分から3分の2を日本の金融機関が購入したとみる。

  中でも農林中金の投資残高は突出しており、開示資料によると、CLOを含む債務担保証券(CDO)の保有残高は昨年12月末時点で6兆8219億円と、3月末時点の3兆8134億円から1.8倍に急増した。

  農林中金のCLO投資急増の理由について、農水省の大澤誠経営局長は、農林中金からの説明として国際分散投資という運用方針に従って投資判断を実施する中で結果的にCLOへの投資が増加したと答弁。吉川農相は「仮に損失が発生すれば、JAバンク等や農村地域に甚大な影響を与える恐れがあると認識している」と述べた。

  吉川農相はまた、農水省として金融庁と連携しながら、農林中金の有価証券運用状況を把握するための聞き取り実施や保有する有価証券などのリスクに見合った管理体制の整備を求めているとした。

  藤田議員は同委員会に農林中金の奥和登理事長の出席を求めていたが、農林中金側から「国会で答弁できるレベルの人が出席できない」との理由で欠席したと明かした。

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