コンテンツにスキップする

米中履行検証メカニズム、中国に通商上の新たな武器与える恐れ

  • 中国がメカニズムを利用して米企業やWTOルールを害する可能性
  • 「履行に関する双方向の合意になる」との米財務長官発言に警戒感

トランプ米大統領が対中通商合意を目指す中で、互いに公約を守らなければ制裁を科す履行検証メカニズムの構築は優先順位が高い問題だが、中国に新たな武器を与え得るというマイナス面もある。中国はこれを利用して米企業を害したり、世界貿易機関(WTO)のルールにさらなる打撃を加えたりする恐れがある。

  ムニューシン米財務長官は13日、合意には米国が中国に対して行う公約も含まれ、米国は両国が履行検証メカニズムに従うことに同意したと発言。米国が公約を守らなければ「ある種の余波」があるだろうと述べていた。同長官は15日、「これは履行に関する双方向の合意になる」と語った。

IMF World Economic Outlook Press Briefing

ムニューシン財務長官

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  米国の公約や同メカニズムの運用方法の詳細は依然、十分明らかになっていない。しかしムニューシン長官の発言に対し、法学者や実業界、議員らの間に警戒感が広がっている。

  ブッシュ(子)政権の上級経済顧問で、現在はワシントンのロック・クリーク・グローバル・アドバイザーズのマネジングディレクターを務めるダニエル・プライス氏は、米国が中国に相互履行権限を認めれば、中国を「われわれが義務を果たすかどうかを判断する裁判官や陪審員、そして死刑執行人」にすることになると指摘。「米実業界は、中国による一方的な行動に常にさらされるリスクへの警戒が足りないと思う」と述べた。

原題:Trump Stirs Alarm That He May Be Giving China a New Trade Weapon(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE