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ソフトバンクG株がITバブル来高値、市場に届いた孫社長の不満

更新日時
  • 投資先の米ウーバーはIPO申請、2月には自社株買いを発表
  • 決算会見で孫社長は株価「安過ぎる」、「25ー4=9」に不満

ソフトバンクグループ株がIT(情報技術)バブル以来、19年ぶりの高値を付けた。2月には巨額の自社株買いを発表、11日には筆頭株主である米ウーバー・テクノロジーズが新規株式公開(IPO)を申請した。現在の株価は「安過ぎる」と孫正義社長の抱く不満が市場に届きつつある。

  ソフトバンクGの株価は12日の取引で4.9%高の1万1475円と反発。昨年9月に付けた1万1470円を上抜け、終値ベースで2000年3月以来の高値水準に達した。

2000年以来の水準を終値で回復したソフトバンクグループ株

  19年前は米国発のIT投資ブームや小渕政権の経済対策効果で日本の景気も活性化し、市場ではニューエコノミーと呼ばれたインターネット関連株に投資資金が集中した。ソフトバンクG株は1994年の株式公開来の高値となる2万222円(終値)を付けたが、ITバブルの崩壊とともにおよそ100分の1まで下落。その後長期停滞が続き、米スプリント買収やアベノミクスを材料に13年ごろから再び上昇基調にある。

  17年に立ち上げた「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」など投資事業が順調に拡大し、18年度業績は営業利益が第1四半期に前年同期比49%増、第2四半期に78%増、第3四半期に60%増と伸長。一方で孫社長は今年2月の決算説明会で、株価の現状について「私は安過ぎると思う」と不満を漏らし、発行済み株式総数の10.3%に当たる6000億円の自社株買いを表明した。

SoftBank Group CEO Masayoshi Son Presents Third-quarter Earnings Figures

孫社長は保有株式価値と自社の時価総額ギャップに不満

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  「25ー4=9?」。孫社長が説明会で掲げた不可解な数式の意味は、保有株式価値が25兆円あるのに対し、純有利子負債の4兆円を除くソフトバンクGの時価総額は9兆円にとどまっているというものだった。その後時価総額は増え、12日時点で12.6兆円となった。

  昨年9月に一時はITバブル後の高値を付ける一因となったのが、通信子会社ソフトバンクの上場だ。ソフトバンクGは一部保有株の売り出しで2.3兆円を手にし、自社株買いの資金に充当した。ただし、通信子会社株は85%程度の高い配当性向方針を掲げ、19年3月期は増収増益を計画しているものの、公開価格の1500円を下回る推移が続いている。

  また、ソフトバンクGが16.3%を保有する配車サービスのウーバーは、米国で今年最大のIPOとなる見込み。事情に詳しい複数の関係者によると、ウーバーは100億ドル(約1兆1100億円)程度の調達を目指している。今月中に投資家向け説明会を開始し、5月に上場する計画だ。

(米ウーバー・テクノロジーズの上場に関する情報を追記します.)
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