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国際金融安定性のリスク高まる、複数のセクターで脆弱性-IMF報告

  • 資産価格は依然として買われ過ぎの状態-国際金融安定性報告書
  • 予想より急激な世界景気減速などのリスクで再び相場急落の恐れも

国際通貨基金(IMF)は国際金融システムへのリスクが過去半年間に高まり、資産価格は依然として買われ過ぎの状態にあるとの認識を示した。

  IMFは10日に公表した国際金融安定性報告書(GFSR)で、金融安定性への短期的リスクは歴史的基準でみるとまだ低く、特に米国では金融状況は比較的緩和的だと指摘。しかし、ソブリン債発行体や社債発行体など複数のセクターの脆弱(ぜいじゃく)性は高いと論じた。

  ここ半年間に金融市場は波乱続きで、2018年末のリスク資産急落の後、世界の株式相場は年初から回復基調となり、急落に伴う信用状況引き締まりの一部緩和につながったとIMFは分析。明るい市場センチメントを考慮すると、高いレバレッジなどの金融の脆弱性は引き続き強まり、「国際金融の安定性に対する中期的リスクを高めかねない」と予想した。

  米国の企業セクターや銀行以外の金融仲介機関で脆弱性が増しつつあるが、ユーロ圏のソブリンセクターの方が影響は目立っており、同地域では政府債務が高水準であるか、一部の国で依然増加していると指摘。家計の借り入れは他の先進国でなお懸念材料だと付け加えた。

  資産評価については、昨年10月以降に下がってきたものの、まだ「幾分買われ過ぎた」水準だと指摘。世界経済の想定以上に急激な減速など、多くのリスクが引き金となってリスク資産が再び急落する恐れもあると警告した。IMFは今週、19年の世界成長率見通しを金融危機以来の低水準に下方修正している。

  IMFはその他の脅威として、先進国の金融政策見通しが予想外にハト派色を後退させる状況や米中貿易摩擦の激化、英国の欧州連合(EU)離脱問題の行き詰まりにも言及した。
  
原題:Risks to Global Financial Stability Are Rising, IMF Cautions(抜粋)

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