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ソフトバンクの追加出資断った新興企業、資金より独立維持を重視

  • オラはソフトバンクとの不和を否定している
  • オラ含め投資している全企業と親密な関係築いている-ソフトバンク

スタートアップ企業による事業構築のための資金調達のラウンドはシリーズAから始まる。シリーズEやF、あるいはGを経て株式公開に進むのが一般的だ。

  だがインドの配車サービス新興企業オラは少し異例だ。シリーズJの資金調達を完了したばかりで、シリーズKに向かっている。スタートアップ企業の資金調達を追う調査担当者は、Kにまで至る資金調達ラウンドなどほとんど聞いたことがない。

Key Speakers at the Global Business Summit

オラの共同創設者バビシュ・アガルワル氏

Photographer: Anindito Mukherjee/Bloomberg

  資金集めだけがオラを今動かしている理由ではない。オラの共同創設者バビシュ・アガルワル氏は自身の独立を守るためソフトバンクグループに抵抗している。孫正義氏が率いるソフトバンクは早くからオラを支援していたが、ソフトバンクがオラのライバル企業である米ウーバー・テクノロジーズに出資し、配車アプリで競い合う2社の合併を促したことからアガルワル氏は懸念を強めた。

  事情に詳しい関係者によれば、孫氏はオラへの出資比率を40%超に引き上げるため11億ドル(約1220億円)を追加出資する仮合意にいったん達した。だがアガルワル氏はオラを同氏がコントロールし続けることを保証する条件を盛り込むよう求め、最終合意には至らなかった。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。

  アガルワル氏が今取り組んでいるのは、何社かの企業から個別に資金を集め、それをまとめることだ。今年だけでも同氏は韓国の現代自動車から3億ドルを調達。インドの電子商取引会社フリップカート・オンライン・サービシズの共同創業者サチン・バンサル氏から約9000万ドルを集めた。

  インドのコンピューターサービス企業インフォシスで最高財務責任者(CFO)を務めたモハンダス・パイ氏は、オラ内での権限を薄めたくないアガルワル氏は、ソフトバンクからの資金を突っぱねていると指摘。「誰かが取締役会に参加し、采配を振るえば創業者は従業員になる」と述べた。

Key Speakers at Milken Institute Japan Symposium

ソフトバンクの孫正義氏

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ベンガルール(バンガロール)に本社を置くオラは、ソフトバンクとの不和を否定している。

  オラの広報担当者は「事業拡大を進める中で、ソフトバンクはわれわれにとって素晴らしいパートナーだ」と発表資料でコメント。「インドを超えてグローバルなモビリティー事業の構築を進める中、今後数年間にソフトバンクとの非常多くのシナジーが生まれると想定している」と説明した。

  ソフトバンクの広報担当者は「オラを含め投資している全企業と親密な関係を築いている」と述べた。「特定の個人や内部の問題についてはコメントしない」としている。

Ola CEO Bhavish Aggarwal Portraits

オラの配車アプリ

Photographer: Namas Bhojani/Bloomberg

原題:Why One Startup Founder Turned Down a $1.1 Billion SoftBank Deal (抜粋)

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