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Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

EU離脱6月末か最大1年延期かEU調整-英与野党も協議再開へ

更新日時
  • 中核国グループは首脳会議直前の調整会合開催を検討しているもよう
  • EUへの離脱延期要請に関する議案を英下院が9日か10日に審議
A Docklands Light Railway (DLR) passes the offices of Barclays Plc, and HSBC Holdings Plc in the Canary Wharf financial, business and shopping district as it approaches East India station in London, U.K., on Monday, Aug. 14, 2017. The Docklands Light Railway, a low-capacity rail system connecting the City of London to the Docklands area that carries 122 million passengers a year, began operating on Aug. 31, 1987.
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

欧州連合(EU)の臨時首脳会議を10日に控えて、英国に認める離脱延期の長さが焦点となっており、中核国グループは首脳会議直前の調整会合の開催を検討しているもようだ。メイ英首相は9日にベルリンでドイツのメルケル首相、パリでマクロン仏大統領と相次いで会談し、英国側の主張を引き続き訴える。

  英国内ではEU離脱を巡る行き詰まり打開に向け、メイ政権と最大野党・労働党との協議が9日に再開される見通し。労働党のコービン党首は「真剣」な話し合いが続いているとしながらも、首相が「レッドライン(譲れない一線)からまだ動いていない」と8日夜に語った。

  EUとの関税同盟への残留を政府が目指すという確約を労働党は求めており、メイ首相の後任が誰であろうと拘束力を伴う約束になることを望んでいる点は、労働党もEU首脳と同じだ。

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メイ英首相とマクロン仏大統領、ドイツのメルケル首相(2018年のG7サミットで)

GEOFF ROBINS / AFP /ゲッティイメージズによる写真

  オランダのルッテ首相は8日にメイ首相と話した後ツイッターで、「前向きな決定は、誠実な協力に関する英国からの保証次第という側面もある」と主張した。メイ首相は6月30日までの離脱延期を求める先週のEU宛ての書簡で、英国は「誠実な協力」を実行すると約束したが、それでは十分でないと考える国もある。

U.K. PM Theresa May Asks CBI Conference To Back Her Brexit Deal

英労働党のコービン党首

写真家:Jason Alden / Bloomberg

  英上下両院は8日遅く「合意なき離脱」に政府が動くことを阻止する法案を賛成多数で可決・成立させた。EUへの離脱延期要請に関する議案の審議が9日か10日に行われることになるが、首相が現在求めているより長期の離脱延期を申請するよう修正を迫る動きが予想される。

  一方、EUに残る27カ国の外交官による数日の協議を経て、4月12日より先まで英国の離脱延期を認めることに非常に懐疑的なフランスと、英国に1年間の延期を認めるべきだと考える諸国との間で妥協の兆しが見え始めたと当局者4人が明らかにした。

Day Three Of World Economic Forum 2019

オランダのルッテ首相

写真家:Jason Alden / Bloomberg

  当局者によれば、英国に提案する離脱期限は2019年6月30日から20年4月1日の間のどこかになる可能性が現時点では高い。英国が少なくとも欧州議会選挙(5月23-26日実施)に参加することが条件になるが、フランスを中心とするグループは、英国が離脱前にEU関係の問題に混乱を生じさせることがないよう確実を期す追加条件を求めているという。

  当局者2人によると、英EU離脱で大きな影響を受ける国の首脳らは、臨時首脳会議に先立ち、10日午後にブリュッセルで「調整」のための会合の開催を検討。そのグループには、ベルギーとフランス、ドイツ、オランダ、アイルランド、デンマーク、スペインの首脳らが含まれる可能性が高く、離脱延期に関する共通の立場と提示する条件の調整を目指すと当局者1人は述べた。

  メイ英首相は、EUと自ら取り決めた離脱合意案が議会で可決されれば退陣すると表明しており、後継者レースが水面下で既に進んでいる状況をそれは意味している。労働党についても、首相と合意したいかなる妥協案も再国民投票で民意を問うことを下院議員の多くが望み、EU加盟に個人的に反対するコービン党首は党内圧力にさらされている。両者が妥結しても、与党保守党の多くの議員が離反し、労働党からも十分な支持票が得られない恐れがある。

  英紙デーリー・テレグラフが情報源を明らかにせずに報じたところでは、メイ首相は労働党との協議打開に向け、2回目の国民投票実施を巡り下院に採決の機会を与えることを検討している。同紙によれば、再国民投票の実施義務を法制化するかどうか下院が採決する可能性について、首相は7日に閣僚らと協議。保守党のジュリアン・スミス院内幹事長は、再国民投票を目指す労働党の動きを封じるだけの十分な数が政権側にあると確信しているという。

原題:May to Meet Merkel and Macron as Furious Tories Try to Oust Her
*UK MINISTERS TO RESUME BREXIT TALKS WITH LABOUR PARTY TUESDAY
May Considers Free Vote on Second Referendum: Telegraph
EU Said Closer to Brexit Delay Deal as Core Leaders Plan Talks(抜粋)

(テレグラフ紙の報道などを追加して更新します.)
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