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日産、ゴーン前会長の取締役も解任-臨時株主総会で決議

更新日時
  • 「黒船襲来」から20年、ゴーン前会長は日産での全役職失う
  • ゴーン被告は特別背任などで起訴、資金の私的流用容疑でも再逮捕

日産自動車は8日、臨時株主総会を開き、特別背任などの罪で起訴されたカルロス・ゴーン被告の取締役解任を決議した。過去の経営危機からの再建を主導し、20年にわたってトップの座に君臨してきたゴーン前会長は日産でのすべての役職を失った。

Nissan Motor Co. Holds Extraordinary Shareholders' Meeting

日産の臨時株主総会会場に向かう株主ら

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  総会は午前10時から都内のホテルで開かれ、ゴーン前会長とグレッグ・ケリー前代表取締役(金融商品取引法違反の罪で起訴)の取締役解任、日産の筆頭株主である仏ルノーのジャンドミニク・スナール会長の取締役選任の3議案を承認した。

  西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)はゴーン前会長を巡る一連の問題について謝罪した上で、「日産を再建した功労者ということで、なかなか意見を言いにくく比較的一方通行のコミュニケーションが多かったのを許してしまったことが背景にある」として、企業風土の改革が必要だと述べた。

  株主から自身の経営陣としての責任を問われると「責任は非常に重く受け止めている」と述べた上で、「20年にわたる体制からのひずみは大きく、一朝一夕に改善できるものではない。次のステップにいけるところまでいって、自らの処し方を決めたい」と答えた。

  昨年11月19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕されたゴーン前会長は、日産の会長職を解任された。取締役を解任するには株主総会での決議が必要となり、6月の定時株主総会を待たず、臨時株主総会を開いて早期に解任を決めることにした。

膿を出して

  日産の株式を10年以上保有しているという神奈川県在住の竹下雅博さん(69)は、ゴーン前会長の不正について「がくぜんとした。株主として裏切られた思いだ」と解任に賛成だとした上で、「早く膿(うみ)を出してほしい。会社を立て直すチャンスでもある」と話した。

  同県在住の大原貞雄さん(76歳)も「会社を私物化した」としてゴーン前会長の解任に賛成。「電気自動車(EV)の技術は日本で1番。その成長性には期待している」とも語った。

  ゴーン前会長は会社法違反(特別背任)でも逮捕、起訴され、今月4日にも海外の販売代理店に支出させた日産資金の一部を私的に流用したとする新たな同法違反容疑で再逮捕されていた。

  ゴーン前会長は1999年に収益が悪化していた日産に出資したルノーから送り込まれる形で経営再建を主導。当時は外資の経営スタイルになじみが薄く「黒船来襲」などと恐れられもした。国内完成車工場の閉鎖も含めた大改革を矢継ぎ早に実施し、業績をV字回復させるとメディアなどから日産の救世主として称賛された。

  2016年には三菱自動車に出資して傘下に収め、3社のアライアンスで販売規模で世界有数の自動車グループに育て上げていた。

(株主総会での決議内容や株主の声などを追加して更新します.)
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