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【日本株週間展望】小幅高、米中通商協議の合意期待ー英EU離脱注視

  • 中国の劉副首相「新たなコンセンサス」、トランプ大統領も意欲
  • 12日に迫る英国のEU離脱期限、安川電など2月決算発表相次ぐ

4月2週(8-12日)の日本株相場は小幅に続伸が予想される。米中通商協議が進展するとの期待が相場の下支えになる。中国経済の持ち直しなどから世界景気に対する楽観的な見方が広がりやすい一方で、英国の欧州連合(EU)離脱問題や企業決算を見極めたい投資家も多く、上げは小幅にとどまりそうだ。

  米中協議を行ってきた中国の劉副首相は「新たなコンセンサス」に達したと述べた。トランプ米大統領も今後は合意の枠組みをまとめるのに4週間、詳細を文書化するのにさらに2週間を要するとし、歩み寄る可能性に言及した。両国の交渉は最終段階に入っているとみられ、交渉決着への道筋が見えてくれば株式相場を後押しする。

  英国のEU離脱も焦点だ。離脱期限が12日に迫る中、EU臨時首脳会議が10日に開催され、メイ英政権が経済混乱を伴う「合意なき離脱」の回避に向けて打開策を打ち出せるかに注目が集まる。このほか海外の重要イベントは、国際通貨基金(IMF)が9日に世界経済見通しを発表、10日は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月開催分)が公表され、11日から20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がワシントンで開催される。

  経済指標では米国で8日に2月の製造業受注、10日に3月の消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想は製造業受注が前月比0.5%減(前回0.1%増)、食品とエネルギー除くコアCPIは同0.2%上昇(同0.1%上昇)とまちまち。中国では11日に3月の消費者物価指数が発表され、市場予想は前年比2.3%増(同1.5%増)と上昇が見込まれている。国内では10日に2月の機械受注が公表され、市場予想は前月比2.9%増(前回5.4%減)と改善の見通し。2月期決算では8日にニトリホールディングス 、10日に良品計画、ユニー・ファミリーマートホールディングス 、11日に安川電機、イオン、ファーストリティリング(中間期)などの発表が相次ぐ。4月1週の日経平均株価は週間で2.8%高の2万1807円50銭と反発。

日経平均株価の推移

≪市場関係者の見方≫
●三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト
  「底堅い展開を予想。米中通商交渉は最終段階に入ったとみられ、合意文書がまとまる方向が見えてくれば米中首脳会談の開催が視野に入る。経済指標は米国で強弱あるものの、中国では景気の持ち直しを示す。日本も機械受注が改善することから、世界の景況感は上向くだろう。米金利の逆イールド発生を受けて下げ過ぎた米長期金利の上昇から為替市場ではドル買い・円売りを誘い、買い安心感が広がりやすい。ただ海外勢による現物株の売り越しが続く間は、日経平均は2万2000円を超えるような大幅上昇は期待できない」

●ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄ファンドマネジャー
  「もみ合いとなりそうだ。株式市場では世界景気の底入れ期待が出てきている一方で、景気慎重派の戻り相場に対する懐疑的な見方も根強い。EU離脱期限を迎える英国の動きや、中国の3月の指標などが注目される。日本は新年度のガイダンスが保守的になるリスクを抱えているだけに、米国株に比べて上値が重くなるのは仕方がない。安川電機の決算も楽観できない内容となりそうで、株式市場の反応は読みづらい。ただ、年末に急落した後の戻り過程にあり、株価が下がるような環境ではない」

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