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Photographer: Tomohiro Ohsumi

ドル・円が3週ぶり高値、米中協議進展期待で111円後半-米雇用見極め

更新日時
Japanese 10,000 yen, left, and U.S. 100 dollar banknotes are arranged for a photograph in Tokyo, Japan, on Monday, June 20, 2016.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

東京外国為替市場ではドル・円相場が3週間ぶり高値を付けた。米中首脳の発言を受けて貿易協議に対する楽観的な見方が強まり、ドル買い・円売りが先行した。その後は、米雇用統計の発表を控えて様子見姿勢が広がり、1ドル=112円の節目を前に伸び悩んだ。

  • ドル・円は午後3時16分現在、前日比0.1%高の111円72銭。一時111円80銭と3月15日以来の水準まで上昇
  • リスク選好に伴う円売りで、オーストラリア・ドルは対円で一時1豪ドル=79円64銭付近と5週間ぶり高値。ユーロ・円は一時1ユーロ=125円50銭と2週間ぶりのユーロ高・円安水準
  • ポンドは対円で0.3%高の1ポンド=146円43銭。欧州連合(EU)大統領による英離脱の延期提案報道を受け、対ドルでは1ポンド=1.31ドル台を回復
112円手前で米雇用統計待ち

市場関係者の見方

ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリスト

  • ドル・円はテクニカル面でもきのう200日線を突破し、今朝の米中協議進展期待が追い風となり、あく抜け感はある
  • 112円を超えたところは3月にずっと抑えられており、ここの上値の重さを払しょくするには米雇用統計がかなり強く、米金利が大きく上昇するなどないと難しいだろう

三井住友銀行の山下えつ子チーフエコノミスト(ニューヨーク在勤)

  • 前回、米非農業部門雇用者数が非常に低い数字だったので、今回はそれほど悪い数字は出ないとの予想が一般的。悪い数字が出ることでドル・円がまた円高方向に戻ってしまうリスクをあまり気にせず、米雇用統計を迎えられる状態
  • 米雇用統計が強かったり、予想通りで安心ということなら112円トライも可能性としてはある。ただ、112円をしっかり超えていくには、良い材料が重なり、世界景気後退や米利下げ観測といった世界観がもう少し変わらないと難しい

三菱UFJ銀行金融市場部為替・エマージング通貨トレーディンググループの佐藤真吾上席調査役

  • 米雇用統計自体は米金融政策が転換するわけでもなく重要性は高くない。ただ、市場がイベントに飢えている面もあり、結果には素直に反応しそう
  • 特に賃金が予想を上回る結果になると、ドル・円は112円30銭程度まで上振れる可能性

背景

  • 中国の習近平国家主席は米中の経済・貿易合意に関する文書の交渉で、早期の決着を求めると、劉鶴副首相を通じてトランプ米大統領に渡したメッセージの中で語ったと国営新華社通信が報道
    • 今週ワシントンで米国側と通商協議を行ってきた劉副首相は「新たなコンセンサス」に達したと述べた
  • トランプ大統領は4日、米中貿易戦争を終結させる合意の用意はまだできていないが、「非常に歴史的」な合意が1カ月ほどで発表される可能性があると発言
  • 5日発表の3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比17万7000人増の予想。2月は同2万人増と1年5カ月ぶりの小幅な伸びにとどまった
  • EUのトゥスク大統領は英国に対し離脱の12カ月延期を提案していると、BBCが匿名のEU当局者の話として報道
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