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Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

不祥事まみれもLIBORは死なず、複数の指標金利併存の時代到来か

  • 「クレジットリスクが埋め込まれたものを市場は求める」-カバナ氏
  • LIBOR改善の可能性やBYI、AMERIBORなど後継候補も
Commuters walk across London Bridge against a backdrop of Tower Bridge during sunrise in London, U.K.
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

スキャンダルにまみれてしまった指標金利、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)への依存をなくすことは世界の金利市場にとって大きな課題だが、米国でただ1つの代替によって置き換えるのは難しいことが浮き彫りになりつつある。

  LIBORは世界で約350兆ドル(約3京9000兆円)相当の金融商品の基準になっているが、銀行がこの金利を操作していたという不祥事が明るみに出た後、規制当局は指標金利としてのLIBORの採用をやめることを決めた。米国では、連邦準備制度理事会(FRB)の委託を受けたグループが、担保付翌日物調達金利(SOFR)と呼ばれるものをLIBORの代替に選んだ。利用は1年前に始まった。

  しかし、国際決済銀行(BIS)は今年3月に、1つの金利でLIBORの役割全てを代替するのは現実的ではなく望ましくもないとの見解を示した。SOFRの場合、操作のリスクはなくなるが、世界の資金調達市場のストレスの度合いを測る指標にはならない。つまり、SOFRは他の金利と併存する可能性が高いということになる。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米金利戦略責任者、 マーク・カバナ氏は「指標金利としてクレジットリスクが埋め込まれたものを市場は求めるだろう。市場が望むなら、そうした存在をFRBが阻止することができるとは考えにくい」と話した。

Libor has been a key benchmark rate for decades

  具体的に米国でどのようになるかはまだ不明だが、LIBOR自体を改善するというのも、同金利が依然として債券市場の指標となっている事実を踏まえると理にかなっている。また、LIBORの管理を行っているインターコンチネンタル取引所のICEベンチマーク・アドミニストレーション部門は、銀行利回り指数(BYI)と呼ばれるもう1つのLIBOR後継候補の概要を公表している。もう1つの選択肢は、1970年代に金利先物市場の誕生に携わったリチャード・サンダー氏が考案した「AMERIBOR」。

原題:Putting Libor Out of Its Misery Is Proving Easier Said Than Done(抜粋)

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