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野村HDが約1110億円コスト削減へ-欧州ビジネス見直しなどで

更新日時
  • 欧州ホールセール部門では競争力ある分野除き事業を大幅縮小
  • 前期の業績「極めて不本意な結果になりそうと言っていい」-CEO
Views of Nomura and Other Financial Institutions Ahead of Earnings Report
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Views of Nomura and Other Financial Institutions Ahead of Earnings Report
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

野村ホールディングスは4日、海外トレーディング部門など低成長・低収益ビジネスの縮小や欧州事業を見直すことで、中期的にホールセール部門のコストを2018年3月期比で10億ドル(1114億円)削減すると発表した。うち6割以上は20年3月期までに実施する。事業や市場の動向に左右されにくいコスト構造の構築を目指す。

  欧州ホールセール部門では、ユーロ圏金利など競争力のある分野を除く事業を大幅に縮小する。人員削減を含む合理化やデジタル化の推進で、海外の債券トレーディング部門の費用を20年3月末までに18年3月期比42%削減する。米州のハイイールド債トレーディング業務からは撤退する。

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野村証券本社

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  永井浩二最高経営責任者(CEO)は投資家向けのプレゼンテーションで「トレーディングを中心とした伝統的な投資銀行の事業モデルの崩壊、電子取引のウエートの増加などのメガトレンドへの対応が十分でなかった」と発言。「新生野村として再生するためにも、新たな施策を早急に進めていかないといけない」との考えを示した。

  事情に詳しい関係者によると、野村HDは、シンガポールでの株式調査業務の大部分を廃止する。同チーム従業員9人のうち8人が削減されたという。別の関係者は、業績不振の欧州部門で約100人を解雇すると明らかにした。削減規模が確定していないとして匿名を条件に述べた同関係者によると、削減される人員の大半は、ロンドンを本拠とする欧州・中東・アフリカ地域部門の金利およびクレジットのトレーダーとなる見通し。

  永井CEOはメディア関係者との質疑応答で、「コストの目標は出しているが人員削減の人数は公表していない」とし、奥田健太郎共同グループ最高執行責任者(COO)は「コスト削減目標10億ドルの過半が人件費と思っている」と述べた。

  国内リテール事業を担当する営業部門では、19年3月時点で156あった店舗を30店舗以上削減する。都市部では、エリアが重複する一部店舗の統廃合を進める。自然減と採用抑制による人員減などで部門コストを18年3月期の3098億円から22年3月期までに10%程度削減する。 

  野村HDはホールセール部門の不振が響き、18年4-12月期の決算では累計1012億円の大幅な最終赤字を計上。同部門の抜本的な構造改革方針を公表するとしていた。永井氏は4日のプレゼンテーションで、前期の業績について「極めて不本意な結果になりそうだと言っていいと思う」と説明。経営目標として掲げていた「20年にEPS(1株当たり利益)100円というゴールは正直少し先に延ばさざるを得ない」と述べた。

(全体を書き換えて更新します.)
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