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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

三井住友銀がSDGsローン拡充、急拡大の需要取り込みへ

更新日時
  • 「グリーンローン」と「サステナビリティーローン」を新たに提供
  • 19年度に10件程度の組成を見込む、自治体や特殊法人から引き合い
Signage for Sumitomo Mitsui Banking Corp., a unit of Sumitomo Mitsui Financial Group Inc., is displayed outside a bank branch in Tokyo, Japan, on Tuesday, Jan. 29, 2019. SMFG is scheduled to release earnings figures on Jan. 31.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

三井住友銀行は、資金使途を環境・社会面に配慮した事業に限定する新たなローンの取り扱いを今月から開始する。2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」への取り組みを企業価値指標とする機運が高まる中、幅広い顧客の資金需要に応える。

  同行が3日、正式に発表した。取り扱うのは資金使途を環境面に配慮した事業に限定した「グリーンローン」と、環境・社会面双方に限定した「サステナビリティーローン」を新たに加えたSDGsローン。事業機会の創出やイメージ向上を目指す中小企業や自治体を対象に、第三者機関からSDGsの認証を得るための資料策定支援も行うなど、顧客の取り組みを促す。

  環境や社会面に配慮した事業への資金調達ではグリーンボンド(環境債)などESG(環境・社会・企業統治)関連起債が増加しているが、債券発行には一定規模の金額が必要となるほか、発行時期が市況に左右されるため中小企業や自治体にとっては取り組みが難しかった。

  三井住友銀は、同ローンの取り扱いで顧客対象を広げるとともに、融資手法も信用保証付融資やシンジケートローン、プロジェクトファイナンスなど拡充。1月に設定したSDGsローンでは不動産投資法人のみを対象としていたが、ラインアップをそろえることで幅広い需要を取り込む。既に自治体や特殊法人からの引き合いがきており、19年度は10件程度の組成を見込む。

  三井住友DSアセットマネジメントで日本企業のESG評価を担当する責任投資推進室の斉藤太氏は、SDGsについて「ESGの取り組み方をアイコン化したことで浸透しやすくなり人気がでた」との見方を示した上で、自社ビジネスと社会課題の関わりを考慮しないと持続的成長につながらないとの機運が高まってきたとコメント。関連金融商品が多数出ることで、世界的な超低金利環境下で預金を投資に回す層の拡大が見込めると述べた。

  国際団体グローバル・サステナブル・インベストメント・アライアンス(GSIA)のデータによると、SDGsを含む世界ESG投資残高は16年で約23兆ドルで、14年比で25%増加。日本政府は、16年5月に安倍晋三首相を本部長、全閣僚を構成員とする「SDGs推進本部」を設置し、都道府県での取り組みを補助金で推進するなど積極的に取り組んでいる。

  国内邦銀は今年に入りSDGsローンへの取り組みを加速させている。みずほ銀行が2月、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構のサステナビリティーローンのアレンジャーに就任。三菱UFG銀行も3月、日本郵船の環境対応投資のシンジケートローンなどを組成している。

(正式発表を受けて更新します.)
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