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リフト株急落、スタートアップには気がかりな前例-楽天も大幅安

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Ride Hailing App Lyft Has IPO On Nasdaq Exchange
Photographer: Mario Tama/Getty Images North America
Ride Hailing App Lyft Has IPO On Nasdaq Exchange
Photographer: Mario Tama/Getty Images North America

米配車サービス2位のリフトは、上場2日目にして早くも公開価格の72ドルを割り込んだ。追随して今年の上場を目指す一連のユニコーン企業にとって不吉な予兆となっている。

  今回の新規株式公開(IPO)はリフトや競合のウーバーだけでなく、ピンタレストポストメイツスラック・テクノロジーズといった年内の上場をもくろむスタートアップ企業にとっても試金石となっている。

  IPOに向けてウォール街のムードを盛り上げていくのはよくある戦略だが、上場後の期待値を管理するのは市場心理の理解が問われるゲームであり、リフトや上場主幹事団はこれが裏目に出たことを1日に認識させられたと、ペンシルベニア大学ウォートン校のデービッド・エリクソン教授は指摘する。

  「29日に見られた強い熱気は、きょう明らかに冷え込んでいた。いったん失われた熱気を再現するのは短期的には難しい」と同教授は述べた。エリクソン氏はバークレイズでグローバル株式資本市場の共同責任者を務めた経歴がある。

  リフトはIPOに先立つ投資家説明会で、早くも2日目の時点で応募超過だと説明。IPOの仮条件は62-68ドルで始まり、価格は最終的に72ドルに設定された。初日29日の取引初値は21%高の87ドルとなったが、取引終了時には78ドルに下げていた。1日の株価は一時67.78ドルまで下げた。

Lyft shares fall below IPO price

  ただ、取引開始から最初の数日間で読み取れることには限界がある。写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップは、上場4カ月後に公開価格の17ドルを割り込み、現在も下回る水準を推移する。フェイスブックは取引2日目に公開価格を下回り、上げ下げを繰り返す1年目を終えて、ようやく上昇軌道に乗った。

  リフトは投資家から募った資金で10億ドル(約1100億円)を超えるバリュエーションを確保し、公開市場での評価を仰ぐユニコーン級企業のモデルとなっている。これらは高成長企業だが、それ以上に手元資金を取り崩す傾向も高く、世の中を変える可能性という説得力のあるストーリーを描いている。

  リフトにとってのストーリーは、運送を根本的に変えることができ、最終的に自動運転の世界の先駆けとなるというものだ。ウーバーについても同じことが言える。同社は今月中にIPOの書類を公的に提出する予定だ。

  議論の中心にあるのは、昨年10億ドル近い損失を計上した企業をどう評価するかだ。下落後でもリフトの株価は、株式公開前最後の資金集めで評価された額より高い。ブルームバーグインテリジェンスのアナリスト、マンディープ・シン氏は、株価売上高倍率を基準にするとリフトの時価総額は他のネット企業を大きく上回ると指摘。「リフトのバリュエーションは高すぎる」と述べた。

  リフトの筆頭株主である楽天は2日の日本株市場で、含み益の減少が懸念され一時6%安の948円と大幅続落。下落率は昨年12月25日(7.8%)以来、およそ3カ月ぶりの大きさとなった。ブルームバーグのデータによると、楽天はリフトの株式11.5%を所有。1日にはリフト上場に伴い、1-3月期に有価証券評価益約1100億円を計上する見込みと発表していた。

原題:Lyft’s Tumbling Stock Is a Worrying Sign for Other Unicorns(抜粋)

(文末に筆頭株主の楽天の株価推移を追記します.)
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