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Photographer: Simon Dawson/Bloomberg
Cojp

メイ首相の離脱案3度目否決、総選挙示唆か-EUは合意なし警戒

更新日時
  • 「離脱プロセスが限界に達しつつあるのではないか」と首相
  • 「合意なき離脱が可能性の高いシナリオ」と欧州委は声明発表

メイ英首相は、欧州連合(EU)と合意した離脱協定案を29日に3度目の下院採決に付したが、三たび否決された。英国の政治危機は深まり、早期の総選挙の可能性が少しずつ現実味を帯び始めた。

  メイ首相は採決後に下院で、「この離脱プロセスが本院で限界に達しつつあるのではないかと懸念している」と述べ、行き詰まりを打開するには、総選挙の実施が必要になることもあり得ると暗に警告した。ポンドの対ドル相場は下落し、月間ベースの下げは昨年10月以来で最もきつい。

  自らの退陣と引き換えに支持を訴えるメイ首相の捨て身の戦術にもかかわらず、反対344、賛成286の反対多数で離脱案は再び拒否された。EUに長期の離脱延期を要請するか、4月12日の期限に「合意なき離脱」を強行するか、総選挙に打って出るか首相は3つの選択肢のうち一つを決断せざるを得ない。

  EUは離脱協定案否決を受け、今後の対応を話し合う臨時首脳会議の4月10日開催を決めた。EUの行政執行機関である欧州委員会は、今や「『合意なき離脱』が可能性の高いシナリオ」とする声明を発表した。

  離脱延期が長期化すれば、英国は欧州議会選挙(5月23-26日実施)への参加を余儀なくされるが、それは首相にとって避けたい選択肢だ。EUの外交当局者によれば、欧州問題に混乱が生じかねないという理由からフランスを中心とする一部加盟国の間で、長期の離脱延期の検討を嫌う傾向が強まっている。短期の延期要請なら検討されようが、今後の方針が明確で議会の承認を得る保証があることが前提になると外交当局者は語った。

  英下院では、首相案に代わる「プランB」の選択肢をさらに絞り込むため、「EUとの関税同盟への恒久的残留案」や、2回目の国民投票で賛意が得られるまで離脱協定案の承認も施行もすべきでないという「再国民投票案」を軸に代案を模索する投票が4月1日に再び行われる。何らかの代案が過半数の支持を集める望みは捨てきれない。

  メイ首相のチームは、議員らの支持動向を探る「インディカティブ・ボート」の結果受け入れに首相が努力すると示唆している。首相案と次に議会が支持する代案との決選投票になる可能性があるが、残された時間は少ない。

  4月1日の投票でよりソフトな離脱案が過半数の支持を得た場合、議会の意向を実現しようとすれば、与党保守党内から離反を招く危険もある。選挙公約に反する政策の実行を議会から求められる状況について民意を問うため、早期の総選挙を首相が決断することも考えられる。

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出典:PBU

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Sources: Parliamentary Digital Service

原題:U.K. Edges Closer to Election After May’s Brexit Deal Rejected
Parliament Rejects Brexit Deal, Presenting Stark Choice for May
EU Said to See No-Deal Brexit More Likely Than Long Delay(抜粋)

(予想される総選挙に向けた動きについて追加して更新します.)
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