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メイ英首相、離脱案支持得れば退陣-代案模索も続き打開見通せず

更新日時
  • ジョンソン前外相を含む一部の離脱推進派は首相案支持を示唆
  • 北アイルランドのDUPは政府案を支持しないとあらためて表明
メイ首相

メイ首相

Photographer: EMMANUEL DUNAND/AFP
メイ首相
Photographer: EMMANUEL DUNAND/AFP

メイ英首相は27日、自らの欧州連合(EU)離脱戦略への反対を与党保守党の議員らが撤回し、首相離脱案の議会承認に必要な賛成票を投じることを条件に退陣を約束した。

  メイ首相は議事堂の一室に詰め掛けた与党議員らに対し、「私は国と党にとって正しいことを行うため、予定していたより早くこの職を離れる用意がある。英国民が決めたことを実行し、EUから円滑かつ秩序立った形で離脱するという歴史的義務を果たすことができるよう、この部屋にいる全員に離脱案への支持を求める」と訴えた。

  首相が受諾したEU首脳会議の提案に基づけば、英国が5月22日までに合意の下でEUを離脱するには、首相の離脱案を今週中に議会が承認する必要がある。同席した複数の関係者によると、手遅れになる前に離脱案に賛成票を投じるよう保守党議員らを説得するため、メイ首相は身を引くことを約束した。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、ジョンソン前外相やイアン・ダンカン・スミス氏を含む離脱推進派の一部議員はこれまでの立場を撤回し、首相の離脱案を支持する意向を同僚らに示唆した。批判勢力のうち十分な数の説得には至っていない可能性があるが、首相の劇的な賭けが奏功する兆しもうかがえる。

  だが、メイ政権を閣外協力で支える北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)は、英政府が首相の離脱案を下院で新たな採決に付す場合、政府を支持しないと声明を発表。DUPは、離脱後のアイルランド国境へのハードボーダー(物理的壁)設置回避を保証する「バックストップ(安全策)」条項について、同党が求めた修正が英政府とEUとの間で確保されていないと主張した。

  英下院は27日、メイ首相がEUと取り決めた離脱合意案に代わる8つの案について、議員らの支持動向を探る拘束力のない投票を実施した。投票の結果、EUとの関税同盟に残留する案やノルウェーとEUとの関係をモデルとする離脱案、再国民投票案を含めて、いずれの案も過半数の支持が得られなかった。EUとの関税同盟に恒久的に残留する案は反対272、賛成264の8票差と、唯一僅差で拒否された。

  一方、2回目の国民投票で賛意が得られるまで、議会は離脱協定案の承認も施行もすべきでないという再国民投票案が268票と最も多くの支持を集めた。これらの2つの代案への賛成票は、3月に下院で否決された首相の離脱修正案に対する支持(242票)を上回った。

  メイ首相は今や離脱案を3回目の下院採決に付すかどうか決断する必要がある。行き詰まりが打開できない場合、首相案に代わる「プランB」の選択肢をさらに絞り込むため、代案を模索する一連の投票が下院で再び行われる予定。27日の「インディカティブ・ボート」を推進したオリバー・レトウィン議員は、4月1日の再投票実施を提案した。

Brexit’s Tangled Web

Several outcomes are still possible, with many ways to get there

原題:U.K.’s Brexit Stalemate Deepens Despite May’s Promise to Quit
*LETWIN PROPOSES PARLIAMENT SHOULD VOTE AGAIN ON MONDAY
DUP Says It Won’t Support U.K. Government In Vote on Brexit Deal
U.K. Customs Union With EU Rejected by Only Eight Votes(抜粋)

(「プランB」の選択肢を探る下院での再投票の動きを追加して更新します.)
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