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メイ首相、3度目の離脱案採決は予断許さず-バーコウ氏判断も影響か

  • ソフトな離脱を目指す政治家らはバーコウ氏を盟友と捉えている
  • メイ政権との関係は逆にますますぎくしゃくしている

英国政治の長い歴史を振り返ると、下院議長の役回りは時として非常に危険なものだ。1394年から1535年にかけて、歴代議長のうち7人が首をはねられて処刑された。

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バーコウ英下院議長(3月18日)

出典:ゲッティイメージズを介したPAイメージ

  メイ英首相が欧州連合(EU)と取りまとめたものの、2回にわたって大差で否決された離脱合意案について、大幅な修正がない限り3度目の採決を許可しないとバーコウ下院議長は18日に発表した。メイ政権の当局者の中には、そのような斬首刑でもバーコウ氏には寛大過ぎると冗談を言う者さえいるほどだ。

  最近の記憶に残る限り、バーコウ氏(56)は最も物議を醸す下院議長であり、同時に英国のEU離脱の行方に影響を及ぼす重要人物。彼自身は2016年の離脱の賛否を問う国民投票で「残留」支持に票を投じ、重要な審議において一般議員に時間や影響力を与えることでも有名だ。

  EUの指導者はブリュッセルで21日に開いた首脳会議で、3月最終週に英議会で離脱案の承認が得られない場合、合意がないまま離脱するか、はるかに長い延期を求めるか4月12日までに決断するようメイ首相に提案した。首相はこれを受諾し、不人気な離脱案を再び下院の採決に付す方針だ。

  バーコウ議長は修正案を取捨選択し、下院がどの動議を審議するか裁定する権限を持ち、離脱の方向性に影響を与えることを目指す下院議員らは、そのような修正動議を重要な手段の一つとして用いてきた。

  与党保守党に元々属するバーコウ氏は、反党的なバイアスが批判され、長らく官邸とぎくしゃくしてきたが、英EU離脱を巡る一連の動きを経て、両者の関係は今や最悪の状態といえる。一方、ソフトな離脱を実現しようとする政治家らは、バーコウ氏を盟友と捉えている。最大野党・労働党のヒラリー・ベン議員は、道路を渡る時は用心するようバーコウ氏に昨年強く勧めた。  

原題:Meet May’s Brexit Nemesis: The U.K. Parliament’s Speaker Bercow
EU Gives Theresa May Another Two Weeks to Avoid a No-Deal Brexit(抜粋)

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