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パウエル議長が踏みたくない日本の轍、デフレのわな回避へ政策シフト

ポール・ボルカー氏が容赦ない利上げで米経済のインフレを鎮圧してからほぼ40年、ジェローム・パウエル氏が率いる米連邦公開市場委員会(FOMC)は正反対のインフレ押し上げのミッションに乗り出した。日本が陥ったデフレのわなを避けるためだ。

  パウエル議長は20日の記者会見で、過度に弱い物価圧力が「昨今の重大な課題の一つだ」と表明し、次の行動が利下げになる可能性に含みを持たせた。

  パウエル議長は同時に、有害なシナリオを描いて見せた。米金融当局が2%のインフレ目標を達成できるとの信頼を、消費者や企業が失うという筋書きだ。

Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision

パウエルFRB議長

撮影: Andrew Harrer/Bloomberg

  「2%を下回るインフレ期待は常にインフレ率を押し下げる方向に作用し、われわれは厳しい闘いを強いられる」とパウエル議長は、物価上昇率を押し上げる努力について記者会見で語った。FOMCは2019年の利上げ回数の見通しをゼロと予測した。

The Fed's New Dot Plot

  これこそ日本が20年前に陥った状況に似ている。欧州もまさにその瀬戸際にある。中央銀行がいくら金利を引き下げても、きょうより明日の方が価格が低いはずだと消費者や企業が信じ、借り入れや支出を見合わせるという、悪循環につながる道だ。

  ポトマック・リバー・キャピタルの最高投資責任者(CIO)、マーク・スピンデル氏は「インフレはまったく加速の兆候を見せない。欧州や日本のように、経済が袋小路に入り込み、中央銀行はインフレ率を上昇させられない状況に陥るリスクがある」と述べた。

原題:Powell Aims to Avoid Japan Deflation Trap With Dovish Tilt (1)(抜粋)

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