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メイ首相:離脱期限、6月末まで延期をEUに要請-長期延期拒む

更新日時
  • 現在の離脱案通過に賭け、6月末で合意なき離脱に至るリスク
  • トゥスクEU大統領、短期延期は英議会の既存案承認が条件と指摘
Theresa May

Theresa May

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg
Theresa May
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

英国のメイ首相は欧州連合(EU)からの離脱期限を6月30日まで延期することをEU側に要請した。首相が20日、下院で明らかにした。長期の延期に反対する離脱推進派議員らに屈した格好で、6月末に合意なき離脱に至るリスクも高い。要請を受けたトゥスクEU大統領は、短期的な延期は可能だが英議会が既存の離脱協定案を承認することが条件になるとくぎを刺した。

  メイ首相は6月30日までの延期を求めたことを明らかにするとともに、離脱協定案を3回目の議会採決にかける意向を表明した。匿名を条件に語った英政府関係者によると、首相は来週の26日か27日の採決実施を模索している。政権内の離脱推進派閣僚は、英国が欧州議会選挙に参加しなければならないほどの延期になるなら辞職するとして圧力をかけていた。

英下院で6月30日へのEU離脱延期を説明するメイ首相

Source: Bloomberg)

  トゥスクEU大統領はブリュッセルで記者団に対し、メイ首相の要請について融和的な言い回しを使いつつ「そのような延期期間に関しては疑問が残っている」と述べ、6月30日までの延期が機能するのか疑問を呈した。21日のEU首脳会議で議論することになると語った。

  EU欧州委員会のユンケル委員長は、来週に首脳会議を再度開く必要があるかもしれないとの考えを示していた。英国は4月半ばまでに、欧州議会選挙に参加するかどうかを決めなければならない。参加しない場合は、合意の有無にかかわらず7月1日にEUを離脱することになる。

  メイ首相からトゥスクEU大統領に宛てた書簡には、英議会が首相の離脱案を可決しなかった場合にどうするかの提案はない。首相は書簡でこれまで議会で起きた経緯を説明し、離脱案と関連法案を議会で通過させるために6月30日までの時間を求めた。

  メイ首相は下院で、トゥスク大統領に書簡を送ったことを明らかにした後、「首相として離脱を6月30日より後まで遅らせるつもりはない」と言明。英国を5月の欧州議会選挙に参加させるくらいなら辞任を選ぶ考えを示唆した。欧州議会選挙は誰の利益にもならないだろうとし、自分が首相である限り実施されることはないと付け加えた。

  ユンケル委員長の報道官によると、委員長はメイ首相に電話で、延長後の離脱期限を欧州議会選挙が予定される5月23-26日より後に設定することはできないとして、5月23日までに離脱ができないならば英国は欧州議会選挙を実施しなければならないと伝えた。

  また、コービン英労働党党首はメイ首相の離脱合意について国民の判断を仰ぐべきだとの考えを示し、「首相が合意案の変更をEUから勝ち取ることができないなら、国民にそれを拒否するか、あるいは政権を交代させる機会を与える意思はあるのか」と首相に質問。首相は答えなかった。
  
原題:May Asks EU for Brexit Extension Until June 30: Brexit Update(抜粋)
May Asks EU for Brexit Extension Until June 30: Brexit Update

(トゥスクEU大統領の反応などを入れて更新します.)
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