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安倍首相は「黒田総裁の手腕を信頼」、「日銀はハト派」と黒田総裁

  • 2%目標巡る発言修正の必要問われ、麻生財務相は「全くありません」
  • 追加緩和は「国債買い入れ増額を含め、さまざまな手段」と黒田総裁

安倍晋三首相は20日の参院財政金融委員会で、日本銀行の金融政策について、雇用など実体経済で成果を上げており、黒田東彦総裁の手腕を信頼していると評価した。

  麻生太郎財務相が2%物価目標に関してもう少し柔軟に考えてもよいとの考えを示したことについて問われ、安倍首相は「手段は日銀に委ねている。私も麻生副総理も、黒田総裁の手腕を信頼している」と述べた。

  異次元緩和開始後ほぼ6年たっても目標の2%に達してないことについては「物価目標を追求することによって、例えば雇用に働き掛けた結果、正規の有効求人倍率が全ての都道府県で1倍を超えるなど、実体経済において大きな成果を上げている」と指摘。「私どもとしては日銀の政策を了としている」と語った。

  麻生財務相は12日の国会答弁で「もう少し考えを柔軟にやってもおかしくないのではないか」と発言。15日の閣議後会見では「2%にこだわり過ぎると、そちらの方がおかしくなる点は考えておかねばならない」と述べた。

  麻生財務相は20日の参院財政金融委員会で、これらの発言を修正する必要があるか問われ、「全くありません」と言明。2%目標を掲げ続けることで「雇用その他いろいろな波及効果がある」と述べ、目標として掲げることに「黒田総裁、安倍首相との間にそごはない」と語った。

  安倍首相は金融政策が「本来の目標である実体経済に十分効果を発揮している中で、今の段階で2%に到達していないことについて政府としては理解している」と指摘。麻生財務相の発言について「そういう状況なので、すぐに2%をやるためだけに何か政策をとる必要はない、という意味で言われたのだろう」と弁護した。

日銀はハト派

  黒田総裁も同委員会に出席した。渡辺喜美氏(無所属)は、日銀が金融緩和を志向するハト派か、金融引き締めを志向するタカ派かと質問。黒田総裁は「量的・質的金融緩和を通じて大幅な金融緩和を粘り強く続けている」とした上で、「自分で言うのも変だが、恐らく日銀はハト派ということになると思う」と答えた。

  黒田総裁は「経済、物価、金融情勢を踏まえ、仮に物価目標に向けたモメンタムが損なわれる状況になれば当然、追加緩和を検討していく」と言明。手段は短期政策金利の引き下げ、長期金利目標の引き下げ、資産買い入れの拡大、マネタリーベース拡大ペースの加速など「さまざまな対応が考えられる」と述べた。

  さらに、「その際、政策のベネフィットとコストを比較考慮しながら、国債買い入れの増額を含め、さまざまな手段を組み合わせて対応するなど、その時々の状況に応じて適切な方法を検討していく」と語った。  

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