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ドイツ銀、コメルツ銀と正式に合併協議入り-経営改善努力実らず

更新日時
  • 両行とも収入の伸び回復に何年も取り組んできた
  • ドイツ政府は人員・コスト削減を妨げないと示唆したと関係者
Pedestrians pass a Deutsche Bank AG bank branch in Frankfurt, Germany, on Thursday, March 7, 2019.

Pedestrians pass a Deutsche Bank AG bank branch in Frankfurt, Germany, on Thursday, March 7, 2019.

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg
Pedestrians pass a Deutsche Bank AG bank branch in Frankfurt, Germany, on Thursday, March 7, 2019.
Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

かつて欧州で最有力の金融機関だったドイツ銀行は数年来の経営改善の闘いで敗北を認め、政府主導のコメルツ銀行との合併協議の開始に同意した。

  ドイツ銀行の経営首脳は、経営難の2行を合併させ、持続可能な世界的規模の銀行を創り上げたいというドイツ当局者の望みに屈した。しかし、たとえ両行が合併で合意したとしても、懐疑的な顧客や投資家の問題はもちろんのこと、大規模な人員削減や政治の混乱、欧州経済の悪化、トランプ大統領との取引を巡る米当局捜査、非常に困難な統合といった難題が待ち受けている。

  ドイツ銀のクリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は従業員向けの書簡で、「ドイツおよび欧州の銀行セクターの統合がわれわれにとって重要な問題であることを私は常に強調してきた」とし、「その具体化においてどのように役割を担うかをわれわれは考える必要がある」と述べた。

  両行は17日の声明で、正式な合併協議入りしたことを確認した。合併についてはこの数カ月にわたって憶測が飛び交うとともに、両行は財務省と水面下での交渉を行ってきた。両行は投資銀行部門の大幅な人員削減後、収入の伸びを回復できずにいる。また利上げ期待を後退させた景気下降も合併協議入りを後押しした。

  独財務省は電子メールで送付した声明で、両行の協議入りの決定に「留意」するとした上で、当事者全員と「定期的に連絡」を取ると表明した。事情に詳しい関係者によると、ショルツ財務相とクキース副財務相はドイツの輸出主導型経済を支える銀行を確保したいとして合併を支持してきた。独政府はコメルツ銀救済後、なおかなりの持ち分を有している。

  主要労組代表としてドイツ銀行監査役会のメンバーに名を連ねるヤン・ドゥシェック氏は電子メールで配布した声明で、大量の人員削減につながる可能性があるとして合併に反対を表明。事情に詳しい複数の関係者によれば、合併すれば最大3万人が失業のリスクにさらされる。

  事情に詳しい関係者によると、両行はドイツ政府が必要な人員・コスト削減を妨げないと示唆したことを受け、正式な合併協議入りで合意した。協議に関して説明を受けた関係者は、ドイツ銀は交渉に向こう1カ月を費やすと予想していると語った。

  合併が実現すれば、資産規模約1兆8100億ユーロ(約228兆円)と欧州4位の銀行が誕生することになる。両行の合わせた時価総額は約250億ユーロと、株価の長期下落で比較的小さくなっている。両行ともピークの時価総額から90%超縮小した。

  合併の形態はまだ明らかになっていないものの、規模の大きいドイツ銀行が買い手になるとみられる。DZバンクのクリスチャン・コッホ氏によると、合併に伴い、ドイツ銀は約80億ユーロが必要になる見込みで、傘下の資産運用事業のDWSグループなどの持ち分売却を通じてか、株主から調達する可能性がある。

  アリアンツはDWSに関心を示しており、自社の資産運用部門とDWSの統合を模索している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  また事情に詳しい関係者によれば、ドイツ政府は保有するコメルツ銀の15.6%株式を統合後の銀行の持ち分に転換する選択肢が好ましいとみている。

原題:Deutsche Bank in Talks With Commerzbank as Turnaround Fails (1)(抜粋)
   Germany Is Said to Eye Keeping Bank Stake After Deutsche Merger

(独財務省声明や今後の見通しを追加して更新します.)
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