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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

2月の輸出は3カ月連続のマイナス-貿易収支は黒字転換

更新日時
  • 輸出1.2%減、輸入6.7%減ーいずれも市場予想を上回る減少
  • 中国減速の影響でアジアの戻り鈍い、日本に波及-農林中金の南氏
A container ship leaves a shipping terminal in Tokyo, Japan, on Thursday, March 14, 2019. Japan is scheduled to release trade figures on March 18.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

財務省が18日発表した2月の貿易統計(速報)によると、輸出は3カ月連続で前年実績を下回った。自動車や鉄鋼などの輸出が鈍化した。一方、原粗油や石油製品などの輸入も減少したため、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5カ月ぶりに黒字に転じた。
         

キーポイント

  • 貿易収支は3390億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は3051億円の黒字)-前月は1兆4156億円の赤字
  • 輸出は前年比1.2%減(予想は0.6%減)の6兆3843億円と3カ月連続減少-前月は8.4%減
    • 輸出数量指数は0.6%減と4カ月連続の減少
  • 輸入は6.7%減(予想は6.4%減)の6兆453億円と2カ月連続減少-前月0.8%減

          
輸出の推移

エコノミストの見方

農林中金総合研究所の南武志主席研究員:

  • アジアの戻りは鈍い、アジア全般に中国減速の影響が出て、日本に波及している
  • 日本からアジア向けの輸出は半分を占め、ここが伸びないと輸出頼みの成長がうまくいかなくなる
  • 今のところ「緩やかな回復」を政府も日本銀行も変えない。景気判断を変えてしまうと増税できなくなる可能性がある。よほど経済指標が悪化しない限り、景気判断から「回復」を取ることはできない

みずほ証券の宮川憲央シニアエコノミスト:

  • 強いリバウンドではないが、少なくとも輸出がどんどん大きく落ちていく状態ではないことを示した
  • 中国経済の減速、世界的なITセクターの調整、米中貿易摩擦が日本の輸出の上昇を抑えている要因。輸出が日本経済をけん引していく力がないことは明らかだ
  • 今日のデータを見ると、やはり日本経済が景気後退に陥っているわけではないという見方でよいのではないか。日本銀行としても、まだ足元の弱さは一時的であり今年後半には戻ってくるという見方を維持できる      

詳細

  • 中国向け輸出は1月の17.4%減から2月は5.5%増に反転、1-2月の合計では前年同期比6.3%減-財務省担当者
  • 春節に限らず、輸出入の動向はさまざまな内外の経済情勢や価格動向によって決まる。特定の要因として断定できるものはない-財務省
  • 米国向け輸出は2.0%増と5カ月連続のプラス、EU向けは2.5%増で2カ月ぶりプラス、アジア向けは1.8%減で4カ月連続のマイナス

背景

  • 中国の2月の輸出はドルベースで前年同月比20.7%減少、春節休暇や米国との貿易摩擦が影響。輸入は5.2%減だった。
  • 2月の工作機械受注額は5カ月連続の前年実績割れ、外需は前年同月比29.8%減少
  • 日銀は15日、「景気は緩やかに拡大している」との見方を維持する一方、海外経済と輸出、生産について現状判断を下方修正した
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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