コンテンツにスキップする

【日本株週間展望】上昇、米緩和期待や英EU懸念後退-米中交渉重し

  • 米FOMCは資産購入の詳細焦点、フィラデルフィア指数は改善予想
  • 英EU離脱延期交渉進展ならプラス、米中通商交渉は交渉作業残る

3月3週(18ー22日)の日本株は上昇が見込まれる。米国の金融政策の緩和期待継続や英国の欧州連合(EU)離脱問題への懸念が和らぐことで、企業業績の不透明感が後退する。半面、米国と中国の通商交渉に対する期待一服は上値の重しとなりそう。

  注目イベントは19、20日の両日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)。前回1月会合では資産購入の縮小プログラムを年内に完了することをメンバーがほぼ支持しており、資産購入でさらに詳細な見通しが示されるかが焦点。方針明確化なら量的引き締め姿勢の終了が改めて評価される可能性がある。また、英国は欧州連合(EU)に離脱延期を要請する考えで、21、22日のEU首脳会議で交渉進展がみられれば安心感につながる。

  半面、米中通商交渉については、ムニューシン米財務長官がさらに行うべき作業があるとして、今月は両国首脳会談が行われないと述べた。交渉進展への期待を大きく織り込んできた後だけに、足踏み状況は上値の重しとなりそう。

  このほか、経済指標では米国で19日に1月製造業受注、21日に3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数、22日に2月中古住宅販売などがある。ブルームバーグが集計したエコノミスト予想によると、フィラデルフィア連銀は4.0(前回マイナス4.1)への改善が予想されており、景気の底堅さが意識される可能性がある。国内18日の2月の貿易統計では、輸出が前年同月比0.6%減(同8.4%減)とマイナス幅が縮小の見込み。2週の日経平均株価は週間で2%高の2万1450円と反発。

≪市場関係者の見方≫
●三菱UFJ国際投信・戦略運用部の向吉善秀シニアエコノミスト
  「上値を試す展開を予想している。一番の注目点のFOMCでは、マーケットはハト派スタンスをかなり織り込んできている。基本的には中立材料とみているが、資産圧縮の時期が年内のどこで止めるのか、マーケットの期待に沿った形で政策が出てくるかがポイントになる。詳細が先送りになると利益確定売りのきっかけになりやすいものの、次回以降も期待が持続しやすいことを考えると悪影響は限定的だろう。英国のEU離脱問題は読みづらいが、離脱期限延長の方向で話が進むなら為替の円高懸念が後退し、市場心理が落ち着きを取り戻すとともに日本株には買い戻しが入りやすい」

●岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト
  「日経平均は2万1200円から2万1800円のレンジ内で動く展開を予想する。米国で政府機関閉鎖や天候不良から下振れていた経済指標が回復傾向にあることはプラスに働く。ただ、日米の企業収益が底打ちするには中国の需要回復が必要なため、しばらく時間がかかる見通しから株価の大きな上昇は期待できないだろう。英国のEU離脱延期では、EU側も合意なき離脱で経済が混乱するリスクを回避したいとの考えから了承するとみられ、波乱がないことで安心感につながる。米中通商協議は合意に向けて進展するとの期待が織り込み済みのため、悪いニュースに反応しやすい点には注意が必要」

3月2週は反発
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE