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英下院「離脱延期」可決、EUに要請へ-首相案承認なら3カ月

更新日時
  • 離脱案が20日までに承認されれば、6月30日までの延期を申請
  • 首相の離脱案が否決されれば長期の離脱延期を余儀なくされる恐れ
メイ首相

メイ首相

Photographer: Tim Ireland/AP
メイ首相
Photographer: Tim Ireland/AP

英議会は14日、欧州連合(EU)に離脱延期を要請する政府案を可決した。メイ首相はEUと取りまとめた離脱合意案をこれまで2度にわたり下院で否決されたが、自らの離脱案を再び議会に諮る機会を得た。

  賛成412、反対202で可決された政府案は、メイ首相の不人気な離脱案を20日までに承認し、6月30日までの延期を経てEUを離脱するか、さもなければEUが設定する条件に従い、長期の離脱延期を余儀なくされるか議会に選択を迫る内容であり、首相の戦略を反映している。

  メイ首相はこの日、自らの離脱案が来週中に承認されない場合は、議会が優位に立つチャンスを25日に与えることも約束した。これは支持を取り付ける必要がある離脱強硬派に脅しをかける戦術といえる。

  労働党のヒラリー・ベン議員がまとめ、首相から主導権を奪うはずだった超党派の提案の採決が14日に行われたが、与党保守党からの造反もあってわずか2票差での否決となり、情勢は予断を許さない。

  14日に可決された政府案には、保守党から半分を上回る下院議員が反対票を投じ、野党の力に頼らざるを得ない状況が露呈した。採決の前に政府案に賛成を呼び掛ける演説を行っていたバークレイEU離脱担当相をはじめ、フォックス国際貿易相やウィリアムソン国防相、レッドソム下院院内総務も造反した。

  英紙テレグラフが報じたところでは、コックス英法務長官は、離脱案の最大の懸案であるアイルランド国境を巡る「バックストップ(安全策)」条項について、「条約法に関するウィーン条約」の規定に基づき履行停止できるという新たな法的助言を提示し、閣外協力で政権を支えてきた北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)および与党内の欧州懐疑派から離脱案への支持取り付けを目指している。

  ウィーン条約62条は「状況の根本的な変化」が起きた場合、履行を停止できると定めており、バックストップが恒久化しつつある状況もそのような理由に含まれる可能性があると理解される。

  EUは5月後半までの離脱延期を容認する可能性も示唆しているが、首脳らの立場は一致しておらず、英国は離脱延期の明確な理由を示す必要があるとEU当局者は述べている。

What’s Next for Brexit?

  

原題:May Wins Some Time for a Final Push on Her Rejected Brexit Deal
Brexiteer MPs Reject New Legal Advice on Backstop: Telegraph (1)(抜粋)

(離脱案に関する法的助言修正の動きなどを追加して更新します.)
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