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日産主導で開発の「軽」発売へ、三菱自は生産担う-国内市場で反撃

  • 「デイズ」、「eKワゴン」など-軽で初の同一車線運転支援技術も
  • アライアンスの強み結集、「ベストな選択」と三菱自の益子CEO

日産自動車三菱自動車は新型軽自動車を28日から販売する。日産が開発を主導し、生産は三菱自が担う。両社の前会長のカルロス・ゴーン被告を巡る問題の影響が長引く中、仏ルノーのエンジンの基本設計も取り入れるなどアライアンス各社の強みを結集させて国内市場のてこ入れを図る。

  今回投入する新型車ではプラットフォームのほかエンジン、トランスミッションなどの主要部品を刷新し、基本性能を飛躍的に高めた。日産が「デイズ」と「デイズハイウェイスター」、三菱自が「eKワゴン」、「eKクロス」の車名で販売する。軽自動車では初となる同一車線運転支援技術を採用するなど、日産が持つ先進技術を取り入れた。

Nissan DAYZ and the Mitsubishi ekX  new car

日産・星野専務執行役員と三菱自・益子会長CEO

Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg.

  2013年に両社の協業で最初に投入したモデルは、軽自動車の開発や生産に実績を持つ三菱自との共同開発だった。生産は三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)で行い、日産はOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受ける。

  三菱自の益子修会長CEOは14日の水島製作所での出荷式典で、「日産の先進技術と三菱自の軽自動車の製造ノウハウを融合させることができた」と語った。日産が開発を主導したことについては「競争力のある車を作るためにベストの選択をした」と説明。将来的には軽の電気自動車(EV)もできれば同工場で生産したいとも述べた。

  日産の星野朝子専務執行役員は国内販売の約4割を軽自動車が占めるとして「真剣に全力で取り組まなければならない市場だ」と話した。

  日産が三菱自に出資して、資本提携したのは16年。11年に折半出資で軽自動車の企画などを手掛ける「NMKV」を設立している。日産は自社では軽自動車の生産を手掛けていない。また、両社の協業では三菱自がインドネシアで生産するミニバン「エクスパンダー」を今年2月から日産にOEM供給するなどしている。

  さわかみ投信の吉田達生シニアアナリストは「軽自動車の価格は安く、利幅は薄いが、新規や買い替えの需要を取り込むためにも日本でビジネスを行う以上は取り扱っていないと販売店が困る」と指摘。「日産から見た三菱自の強みは軽自動車の開発、製造の能力と東南アジア市場向け商品の開発や部品調達、生産といった総合力」との見方を示した。  

  18年の国内自動車販売のうち軽自動車は37%を占めた。登録車は前の年と比べて1.3%減の334万7943台だったが、軽自動車は同4.4%増の192万4124台と2年連続で前年を上回った。 

2018年の軽自動車販売のメーカー別シェア

出所:全国軽自動車協会連合

単位は%

  一方、益子氏は13日に発表したトレバー・マン最高執行責任者(COO)の退任について、ゴーン被告の逮捕前から2年の任期と決まっていたと述べた。新任のアシュワニ・グプタ氏についてはルノー出身で「アライアンスを進化させていくには大変良い人材を得ることができた」と話した。アライアンス強化のために三菱自が日産やルノーに出資することは「全く考えていない」とした。

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