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英議会はメイ首相の修正離脱案を否決、延期や撤回の可能性も浮上

更新日時
  • 29日の離脱期限の延期は「不可避」だとコックス英法務長官
  • 下院は週内に離脱延期を巡る採決を行うことになりそうだ
メイ首相

メイ首相

Photographer: Sean Gallup/Getty Images Europe
メイ首相
Photographer: Sean Gallup/Getty Images Europe

メイ英首相が欧州連合(EU)との見直し合意を経て修正したEU離脱案が、英議会で12日に否決された。英国の政治的危機は一段と深まり、離脱の延期だけでなく撤回の可能性すら視野に入ってきた。

  メイ首相は11日遅く、EUの行政執行機関である欧州委員会のユンケル委員長と離脱条件見直しで合意に達したが、この修正案が12日夜に反対391、賛成242で否決された。今年1月に否決された際は230票の歴史的な大差がついたが、そこまでの大敗とはならなかった。

  コックス英法務長官はインタビューで、今月29日の離脱期限の延期は「不可避」だと語った。

  離脱修正案がほぼ死に体となったことで、下院は週内に離脱延期を巡る採決を行うことになりそうだ。一部の閣僚を含む議員らの間からは、離脱プランをいったん白紙に戻し、再び一からやり直すよう政府に迫る動きが出てくる可能性が高い。

  下院は「合意なき離脱」を選択肢から除外するかどうか13日に採決する予定。メイ首相は与党保守党議員らの党議拘束を外す考えを示した。

  だが、離脱を延期しても問題を数カ月先送りするだけに終わる危険もある。議会が今後直面すると考えられる選択肢の一つとして、離脱に関する2回目の国民投票を首相が想定している点は、注目に値する。

  メイ首相は採決後、「合意なき離脱に反対票を投じ、離脱延期に賛成票を投じたからといって、われわれが直面する問題は解決しない。最善の結果は英国が合意の下で秩序立った形でEUを離脱することであり、われわれが取り決めた離脱案が最善で、得られる唯一の案だと引き続き信じている」と訴えた。

  トゥスクEU大統領(常任議長)の報道官は、この日の英議会の採決の結果、合意なき離脱のリスクが増したと発言。英政府から離脱延期の要請があればEUは検討するが、「延期とその長さに関する正当な理由」が必要になると述べた。

  英国との離脱交渉を担当するEUのバルニエ首席交渉官は、離脱協定が一線を乗り越えるのを助けるために可能なあらゆる努力をEUは行ったとツイート。行き詰まりは英国においてのみ解消できるとした上で、合意なき離脱へのEUの備えが今やこれまでになく重要になったとの認識を示した。

U.K. PM May Strikes New Brexit Deal and Asks Parliament to Vote for It

メイ首相(3月12日)

Photographer: Chris J. Ratcliffe/Bloomberg

原題:May’s Brexit Deal Routed With Extension Now Seen as ‘Inevitable’
EU’s Barnier: No-Deal Preparations Now More Important Than Ever(抜粋)

(バルニエ交渉官のツイートを追加して更新します.)
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