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円全面高、中国貿易統計で世界景気懸念が拡大-ドルは111円割れ

更新日時

東京外国為替市場では円が全面高。欧州中央銀行(ECB)による経済見通しの大幅引き下げを受け、世界景気の減速懸念が強まる中、中国貿易統計の悪化も嫌気され、株安とともにリスク回避の円買いが進んだ。ドル・円相場は約1週間ぶりに1ドル=111円を割り込んだ。

  • ドル・円は午後3時23分現在、前日比0.5%安の1ドル=111円00銭。111円65銭を日中高値に一時110円95銭と2月28日以来の水準まで円買いが進行
  • ユーロ・円は0.4%安の1ユーロ=124円38銭、一時124円31銭と3週間ぶりのユーロ安・円高水準
  • 豪ドル・円は一時0.7%下げ、約1カ月ぶりとなる1豪ドル=77円78銭前後まで豪ドル安・円高が進行

200日移動平均線割れ

市場関係者の見方

外為どっとコム総研の神田卓也調査部長

  • 中国の貿易統計がきっかけで、ドル・円は200日移動平均線を割り込む動き
  • 今回の中国貿易統計は旧正月の影響もあったと思うが、これで今晩発表の米雇用統計が弱いとなると世界経済について心配になる

大和証券投資情報部の石月幸雄シニア為替ストラテジスト

  • ECBも含め、カナダも豪州も中銀がかなりハト派にシフトする中で、日銀は打つ手が限定的ということで、資金の逃避先は円という形になるのだろう

みずほ証券の福田煕輝FXストラテジスト

  • 米指標に持ち直しが見えている中で、労働市場がそこまで崩れなければ、景況感も回復しており極端に米国の利下げを織り込みに行くような動きにはならない。そうなると、日米金利差は今一定程度あるので、そこがドル・円の下支えになる

背景

  • 2月の米非農業部門雇用者数の市場予想は前月比18万人増と、1月の30万4000人増から伸びが鈍化する見込み。一方、失業率は3.9%と前月から0.1ポイント改善、平均時給は前月比0.3%上昇と1月の0.1%上昇から加速すると見込まれている
  • 中国の2月の貿易統計で、ドルベースの輸出は前年同月比20.7%減(市場予想は5.0%減)、輸入は5.2%減(同0.6%減)
  • ECBは7日、成長とインフレ見通しを引き下げ、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)を再開すると発表。金利ガイダンスも変更し、少なくとも年末まで据え置くと表明
  • 世界景気の減速懸念から7日の米株式相場は4日続落。8日のアジア株は全面安で、中国・上海総合指数は同時刻現在3.1%安、日経平均株価は430円(2%)安で取引を終了
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